Berkeley

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散歩と発見(ラ・パーニャ文化センター)

2009年01月18日08:58

今日もまた天気がいいので、散歩も兼ねて、家から2キロぐらいにある「バークリーボウル」まで買い物に行きました。名前の通り、もとはボーリング場でしたが、日本人が買い上げ、今は大きなスーパーになっています。日本の食材が豊富にあるので、たまに行きます。

小林多喜二の小説、『党生活者』には、革命家が一番できなくなることが「散歩」だと書いてありますが、その人間としての最大の特権を今日は行使し たわけです。しかも、しかも、今日は日本ではセンター入試の当日。本来であれば試験監督にかりだされていたわけですが、今年はその一年で最高に嫌な仕事が ない。この解放感はことばになりません。

さて、「散歩」に必要なのは、「偶然の出会い」です。

わざと遠回りして、バークリーを自宅から真南へどんどん進んでいったところ、今まで知らなかった本屋さんやお店をいくつか発見しました。また、小 さな曲がりくねった「66th通り」には、小さくて個性的な家々がびっしり並んでいて、本当に夢に出てきそうな美しい風景が広がっていました。

さて、そこを抜けて、Shattuck 通り沿いを歩いている時に、これまた全く偶然に出会ったのが「La Pana Cultural Center(ラ・パーニャ文化センター)」(写真)でした。

あまりにバークリーっぽいというか、カウンターカルチャーぽいというか、左翼のにおいがしたので、帰って調べてみると、やっぱりとても面白そうなところでした。これだから、バークリーは飽きないのです。

ホームページ(http://www.lapena.org/) によると、その目的は、「アート、教育、社会活動を通じて、平和と社会正義と文化的相互理解を促進する(promotes peace, social justice and cultural understanding through the arts, education and social action)とあります。

もともとチリのアジェンデ政権を支持する南北アメリカの市民たちがつくったのだそうです。ご存知のように、アメリカは冷戦中、中南米に左翼政権が できないよう、CIAなどをつかって暗殺などのありとあらゆる政治工作をしていたわけですが、その脅しや買収を乗り越え、正当な選挙で、草の根の民衆の支 持を背景に大統領になったのがサルバドール・アジェンデ(Salvador Allende)でした(1970年)。

しかし彼は、3年後の9月11日にあのピノチェト将軍によるクーデターで殺されてしまいます。もちろんその陰には、アメリカ帝国の存在がありました。チリや南アメリカの人たちにとっての「9・11」とはまずはこの事件をさします。

この事件に対抗してつくられたのが、この「La Pana Cultural Center」なのだそうです。その後、広く中南米の民主化を支援するためのさまざまな文化的試みも展開してきました。カフェもあります。毎日のように、 さまざまなアーティストによるコンサートが開かれ、地域の子どもも気軽に参加できる雰囲気になっていました。

アートと音楽と料理、それら広い意味での「アート」を平和の実践と結びつけるというこのアイディアの起源をたどれば、特にチリの作曲家であり歌手であったヴィオレタ・パーラ(Violeta Parra)に行きあたるとも書いてあります。

本当に奥が深い。

今日の散歩は、本当に有意義な「偶然の出会い」が待っていました。