Berkeley

2009

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「ストリート魂」

2009年04月13日08:54

バークリーの通りには、家を失った人々をたくさん見かけます。

その人々の中に、ときどき新聞を売っている人がいます。「何だろう」と気になっていましたが、先日買ってみました。

タイトルは「ストリート魂(street spirit)」。1部1ドル。カラフルなみごとな新聞です(写真)。その売上は、どうやらそれを売っているご本人たちにいくようです。何度もお礼を言われました。

驚くことに、その新聞を飾る写真の多くは、ストリートで寝泊まりしている人々の実際の姿です。文章の多くは、その苦境を訴えています。アメリカのマスメディアでは全く出てこないリアリティがそこにはありました。

さっそくネットで調べてみると、お金を出しているのは、有名なクエーカー教徒の団体「アメリカフレンドサービス委員会(AFSC)」であるようで す。毎月3000ドル(約30万円)以上かかる新聞制作の経費を彼らがもつ。しかし重要なのは、そのお金が、新聞という媒体を通じて「声なき人々の声」を 市民社会に反映させるためにつかわれているという点です。もちろん、新聞を売るということによって、ホームレスの人々は小さいながらも何らかの「仕事」や 「収入」、加えて生きる「誇り」を得ることもできます。ちなみにこれは「Vendor Program」と呼ばれており、一日50部彼らに無償で新聞が渡され、売り子(Vendor)になった彼らの自立を助けているとのことです。


きわめて画期的なアイディアだと思いました。

これからの日本でも、非常に参考になるのではないでしょうか。

参考までに、以下がサイトです。
http://www.thestreetspirit.org/

……追伸です。

妻にこの話をしたところ、かつて住んでいたオーストラリアでは、同じような試みで雑誌を売る運動があったそうです。「ビッグイシュー」という雑誌で、1990年代初頭にイギリスで誕生し、まだアメリカにはないようですが、日本にもブランチがあるようです。

日本語のサイトは以下を参照。
特に「今月の人(販売者)」というコーナーがとてもいいサイトです。

http://www.bigissue.jp/