Berkeley

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バークレー至福の一日(1)

2008年09月01日09:48

バークレー画像

バークレー画像

今日はようやく初めて、大学街の中心部である「テレグラフ通り(Telegrph Ave)」を散策しました。日曜日であるにもかかわらず、大学周辺に多くの観光客が訪れ、まるで毎日が文化祭のような雰囲気です。ジャズやタトゥやカウンターカルチャーの匂いがする無数の面白いお店がフル回転でした。

中でもふと立ち寄った古本屋(MOE's)は驚きでした。4階建の建物のすべてが店舗なのですが、とりあえず3階の人文社会科学のフロアだけでも、ジェンダースタディーズやセクシュアリティ研究の大きなスペースが割かれているだけでなく、哲学は、「哲学と批判理論」というカテゴリーになっていて、思想や哲学はそもそも批判的であるのが当たり前といった風でした。

とくに「政治理論」というコーナーが、日本の本屋と比べると尋常でない割合を占めていて、社会学や社会理論、国際関係学を一緒にしたものがすべて著者順に並べられていました。この分類のセンスの良さ!! ぼくの頭の中にある学問のカテゴリーとまったく一致していて、思わず店長にキスしたくなりました。本棚を見ながら思わずほくそ笑んだ(本当に自分でも信じられませんが、笑っていたのです!)経験はこれが初めてでした。

とりあえず、ワード・チャーチルという人の『病理学としの平和主義』という本と、ブックレビューのついた分厚い日曜版の『ニューヨークタイムス』(5ドル)を買って店を出たのでした。

写真は、テレグラフ通りの写真です。左の写真の女性が着ているトレーナーには「黄金の熊(Golden Bear)」が描かれていますが、これはUCバークレーのキャラクターです(続く)。

 

 

バークレー至福の一日(2)

2008年09月01日10:15

バークレー画像3

バークレー画像4

このようにぼくは、今の日本では失われてしまった、街なかの古本屋さんの底の厚さに衝撃を受けたわけですが、それはそのままバークレーという土地の文化的な底の厚みとつながっているわけです。

さて、本屋を出て少し歩くと、観光客が行列をつくっているサンドイッチ屋さんがあったので(きっと有名なお店なんでしょう)、そこに並んでツナサンド(6.5ドル)を買いました。新潟では米と魚がおいしいので、自動的にお寿司がおいしいのですが、同様にここではパンと野菜がとてもおいしいので、サンドイッチは自動的においしくなるのです。

例の如く巨大なサンドイッチを渡され(日本人には半分で一食分です)、それをもって店を出ました。

もう少し歩くと、以前から話にきいていた「Peet's Coffee」のお店があったので、「今日のコーヒー」(もちろんsmall)を買いました。ピーツコーヒーは、味が濃くて香りが高い、本当においしいコーヒーです。

野菜いっぱいのサンドイッチとピーツコーヒーという完全なランチの組み合わせをもって家に帰ったのですが、そういえばその前に、大学美術館にも訪れました(写真)。

大学がいくつも美術館や博物館をもっているということ自体が驚きなのですが、今日偶然やっていた Trevor Paglen という人の「The Other Night Sky」という展示には本当に刺激を受けました。

中でも、現在無数に飛んでいるアメリカの軍事衛星の動きを、暗闇の巨大な地球儀に刻々と光として表現する作品は、忘れられません。こんなにも世界は、星の数ほどの衛生に取り囲まれているのか、という「もう一つの現実」に気がつくのみならず、それがもしかすると宇宙からは美しく見えてしまうかもしれないという事実にも驚くわけです。

そんなこんなで、テンションが上がりっぱなしの休日だったのですが、なんと今週火曜日には、あのインドの思想家、ヴァンダナ・シヴァがバークレーにきて講演するというので、それも今から楽しみです。シヴァさんの著作は、ちょうど大学のゼミナールでとりあげたばかりでした。

来てから3日間、生活の立ち上げのためにいっぱいいっぱいだったので、今日は本当に至福の一日でした。

もう一枚の写真(右)は、バークレー校内のスナップです。奥に見えるのがシンボルの時計台です。ここからいつも美しい鐘の音がします。