Berkeley

2008

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緒方貞子さんと会う

2008年11月15日13:03

今日は緒方貞子さんがやってきました。

緒方さんが基調講演をし、後はシンポジウムです。
タイトルは、「アメリカと日本――グローバルな責任と開発援助」です。写真(左)は、少し小さくなってしまいましたが、中央でしゃべっているのが緒方さん。前の二つの頭は、左が日本総領事、右がT.J.ペンペル博士。バークリーの政治学の碩学です。

緒方さんは、実はここの大学の卒業生です。ここバークリーで1963年に博士号をとりました。指導教員はあのスカラピーノ博士です。幸運なことに、もう90歳を超えたスカラピーノ先生とも握手をすることができ、また緒方さんとも会合の後、少しだけ話すことができました。

講演と議論の内容は…。正直まあ、当たり障りのないところでした。

もっと日米関係の将来について、深い議論が欲しかった気がします。研究会というよりはセレモニアルな企画なので、あまりギスギスした雰囲気になら ないほうがいいと思ったので質問しなかったのですが、「人間の安全保障」の概念などもっと深められればよかったなと思います。ただ、シンポジウムでコメン トしたペンペル先生の、アメリカ一辺倒で、軍事に傾斜する日本外交への批判と、アメリカ新政権による外交の新しい可能性についての議論は、印象に残りまし た。

けっこうフォーマルな集会でも、バークリースタイルというか、基調講演の後で必ずフロアの質問タイムがあり、学生でも誰でも、物おじすることなく 質問をし、それがどんな稚拙な質問でも、スピーカーやパネラーは真剣に答えるという習慣が貫かれていて、それには好感がもてました。

緒方さん自身も、これまた例外なく、気さくなおばさんでした。芯は計り知れず強そうでしたが。

会合が終わり、会場のリップマン・ルームから見たバークリーの夜景が右の写真です。右上端を良く見ると、かすかにサンフランシスコ湾が見えます。 パネラーの一人に私が助手時代にお世話になった先生がきていたので、湾を眺めながら、「あそこに咸臨丸がついたんだね」などと久しぶりに話ができたのも楽 しかったです。