vol86
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             2とう  や新入生へのメッセージお待たせしました。新入生の皆さん、本学への入学おめでとうございます。本学教職員を代表致しまして皆さんに心からお祝いを申し上げますと共に歓迎致します。今更繰り返すまでもありませんが、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大は留まるところを知らず現在も事態は目まぐるしく変わっております。入学が決まってから本日までじっと待機を強いられてきた皆さんにはこれまでよく我慢をしていただきました。とは言え大学での学びを待ち切れないという皆さんの思いに私たちも何とか応える必要があります。お待たせをしましたが、いよいよ4月27日から大学の授業の開講です。今年度の開講に当たってはこれまでと少し変わった授業形態、遠隔授業を中心とした授業とな学(NUIS)中期計画Ⅱ(2020〜2024年)」を策定致しました。キャッチフレーズは„未来を創る大学―若者と新潟に未来を!“です。その年に国際学部国際文化学科に126名、経営情報学部経営学科に108名、同情報システム学科に82名、合計316名の新入生の皆さんを迎え入れることとなりました。これが皆さん方第28期入学の同期生ということになります。同期生の顔を覚えるのにちょうどいい規模、同期生のみならず先輩、後輩も含めた強力なネットワークを構築することが出来る適正な規模なのではないでしょうか。国際学部国際文化学科では北東アジアやアジア太平洋地域などの国際社会の理りますが、現下の非常事態に鑑みご了解いただきたいと思います。平成6年(1994年)創立の本学は昨年新たな四半世紀に向けて第一歩を踏み出し始めます。この機に合わせて「新潟国際情報大解と英、露、中、韓を中心とした外国語の習得を通じ、地域ならびに国際社会の平和や真の発展のために貢献できる人材の育成を目指します。経営情報学部経営学科では情報システムを使いながら、より効率的で効果的な経済活動や企業経営を実現するための知識を学んで行きます。同情報システム学科では情報システムの機能と仕組みを修得し、これを使いこなす知識と技術を身に付けて情報社会の発展に貢献できる人材を育成します。私たち教職員は皆さん方がそれぞれの志を全うできるよう、そして「国際化、情報化の社会の中で高い専門性を身につけ、豊かな人間性を兼ね備え社会に貢献できる人材」に育って行くよう全力を尽くします。皆さんはこの大学への入学を選択してくださいました。大学で学ぶということはどんなことでしょう。世の中にファストフードというジャンルの食べ物があります。短時間で調理が可能であり、あるいは注文してから直ぐに食べることのできる手軽な食品や食事ですね。ゆっくり調理する時間がない時や少し小腹が空いた時によくお世話になる食べ物です。ハンバーガー、ピザ、フライドチキン、和食で言えば立ち食いそばやうどん、そうそう寿司も元々はこの範疇の食べ物とか。本当に便利な世の中になりました。このように便利で手軽なファストフードに対してスローフードと呼ばれる食べ物があります。地元の食材を使いゆっくりと手を掛けて調理をする食べ物。滋味溢れる食べ物であり、よく「おふくろの味」とか「マンマの味」と称されもします。新潟はこうしたスローフードを調理するための食材の宝庫。そして新潟における代表的なスローフードというと差し詰め正月に食べる「のっぺ」あたりが挙げられるかも知れません。「滋味」、「滋養」という言葉が示すように噛み締めれば噛み締めるほど味わいが出て来る、体のためにもいい、そんな食べ物が「スローフード」です。思うに、大学での教育はこのスローフードを作ることに相当するのではないでしょうか。もちろん世の中に出てすぐ役に立つ実践的な知識や技術を学ぶことは重要です。それらを中心にして専門的に学ぶことのできる機関や学校も世の中には多数あります。しかしながら、ゆっくりと、場合によっては回り道をしながら、学ぶことの意義を問い直しながら学問に打ち込んで行くことも意味あることなのではないでしょうか。皆さんはそんな「スローフード」を味わうことができる本学での学びを選択してくださいました。中国古代の思想家老子が述べるたとえ話にこんなものがあります。粘土をこねて茶碗を作ったり土瓶を作ったりする訳であるが、その茶碗や土瓶の必要なところはどの部分かと言えば、大学教育は人格陶冶にあり新潟国際情報大学 学報 国際・情報 令和2年5月発行 2020年度 No.125周年を迎え、本年は令令和和 222年年度度式辞に代えて新潟国際情報大学学長 野崎  茂

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