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第23 回ここここがが飛飛翔翔ススタターートトのの地地入学式 本年もみずき野に春の訪れと共に新入生を迎え、このように入学式を挙行できますことを心から喜んでおります。まずは新入生皆さん「入学おめでとう」。本学役員、教職員一同入学のお祝いを申しあげますとともに心から歓迎いたします。皆さんは本学第23期の新入生です。平成6年の開学以来毎年春に卒業生を送りだし新入生を迎え、本学の歴史を刻み伝統を育んできました。これからはその仕事を皆さんが引き継いでゆくわけです。どうかこのキャンパスで大学生活を、青春の日々を輝いてください。  皆さんはこれから送るこのみずき野での大学生活に対して大きな期待とともに不安も抱いていることと思います。私ども教職員は皆さんがスムーズに大学生活に溶け込めるよう全力でサポートして参りますので、遠慮なく質問し一日も早く大学生活のリズムを築いてください。本学は幸い多くの先輩教職員、卒業生たちの努力もあって、この20年余りの比較的短い歴史にも関わらず、地域から信頼される存在として評価されるようになりました。こうした実績をさらに積み重ね「地域になくてはならない大学」として一段と信頼される存在になりたいと願っております。そしてそれが本学の輝かしい伝統になることを期待しています。本学は国際化・情報化時代に地域で必要な人材育成を目的に設立され2学部制として再スタートし、さらなる教育効果を発揮するため体制を整え、併せてより充実したキャンパスライフを送れるよう学生会館も建設しました。自然環境と学園環境が整った本学キャンパスで、友情を育みながら勉学にスポーツに大いに青春を謳歌してください。ここが皆さんの未来への飛翔のスタートの地となりますことを念願しています。本年は情報文化学部185名、国際学部126名、両学部合計で311名の新入生を迎えました。教職員一同建学の理念であります「わが国の社会、文化についての認識と理解を基礎に、国際化、情報化の社会の中で役に立ち、能力があり、意欲があり、人間性豊かな人物を育成する」と言う目的に向かって、皆さんが日夜勉学に勤しみ、人格および人間形成に励むことが出来るよう最大限支援します。でも主役は皆さんです。皆さんが将来の夢の実現と自立に向かって主体的に学び、考える力を身につけてください。皆さんは先程述べた本学の建学の精神等に共鳴し国際文化、語学、情報システム、経営情報といった専門分野に興味を抱いて、高等教育を本学で学ぶことを選択したわけです。私たちは皆さんのそうした希望が達成出来るよう最大限応えて参ります。どうか皆さんもご自分の目的に向かって勉学に励んでください。そのためには、まず入学後早期に勉強する習慣を身につけてください。大学では高校までのように決められた授業スケジュールに従って学ぶのではなく、自らが何を学ぶかを決め、カリキュラムを選んで学ぶのです。しかも選んだ授業に出るかどうかも自己判断です。大学に入って急に自由な生活に変わって、戸惑ってしまうようです。私たちは、入学後最初の半年間に自由の中にも規律のある、そして自ら学ぶという生活習慣を身につける必要があると思っています。それが出来ないと授業についてゆけず、欠席しがちになってしまいます。最初の半年間で学ぶ習慣をきちんと身につけ、学ぶことの楽しさを知ってください。以前卒業生にも申しあげたことがあるのですが、インド独立の父マハトマ・ガンジーは、「明日死ぬと思って生きなさい、永遠に生きると思って学びなさい」という言葉を残しています。大学生となって「自ら学ぶ」という人生のスタートを切る皆さんにとっては大切な意味を持った言葉だと思います。皆さんの大半は現在18歳前後だと思います。そこで「18歳の決心」というお話をします。先日上野の国立博物館で開催されています「黒田清輝―日本近代絵画の巨匠」展を見てきました。黒田は18歳で法律を学ぶ目的でフランスに渡りました。パリで留学中の日本人画学生と付き合っているうちに、自分も絵画を学ぶことに方針転換します。その時留学目的変更の了解を得るため養子に行った先である叔父にあてた手紙が残っていて展示されていました。そこには「今般天性ノ好ム処ニ基キ断然画学修行ト決心仕候」と記されていました。明治16年という時代に18歳で海外に留学した清輝の強い決心が伺える手紙に思わず身が引き締まりました。皆さんと同じ年齢の若者の約130年前の決心です。見事と思います。この強い決意を抱いて、黒田は師匠ラファエル・コランについてフランス・アカデミア絵画を学び、日本に近代絵画を持ち込んだわけです。時代は変わっても若者に必要な決心です。どうか本学在学中に人生の目的を決め、それに邁ま進しすることを決心するよう心がけてください。大学では高い専門性と同時に極力幅広い分野の学びも行い、色々な問題に関心を持ち、深い思考力を身につけるようにしてください。そのトレーニングが人間として考える力を深め、相手の意見をも受け入れる包容力を身につけさせてくれます。包容力のある人間性豊かな人格を形成していくことが、信頼される人間になる条件です。専門分野以外、例えば哲学、文学、美術、音楽など思考と感性を豊かにしてくれる分野にも大いに興味を持って取り組んでくだ新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成28年4月発行 2016年度 No.1    式辞      いん2新潟国際情報大学学長 平山 征夫 平平成成  2828年年度度

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