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コンビニのレジのデータ収集      混 雑 緩 和 策 の  モ デルを構築中身近に存在する、人、車、商品などの「流れ」の研究をしています。例えば渋滞や行列。これらは「流れ」が滞る(うまく流れない)ときに起こる現象で、時間や費用の無駄だけではなく、ストレスの原因にもなります。こういった問題に対し「こうしたらどうなるだろう」とさまざまな実験を繰り返し、改善案を探っていくのがこの研究室の特徴です。この研究の中で私たちがずっと大事に使ってきた    .     5道具があります。それは「Arena」というシミュレーションソフトウェアです。これは例えるなら「鉛筆」のようなもの。鉛筆は、紙の上に文字を書いたり、計算をしたり、絵を描いたり、そして時には転がして答えを予測したり(今はもう、こんな光景を見なくなりましたが…)。実はArenaもまったく同じ使い方をします。コンピュータ上にプログラム(文字)を書き、計算をし、アニメーション(絵)を動かし、そして判断材料となる有用な情報(=実験結果)を獲得します。卒業研究最初の半年間は、この道具(Arena)の使い方を指導します。実はこのArena、日本語版がありません。つまり学生たちは卒業研究初日から英語のソフトウェアと向き合うことになるのです。画面や操作ボタンはもちろんのこと、エラーメッセージもすべて英語。しばらくは悪戦苦闘が続きます。しかし1カ月もすると英語であることも忘れ、みんな上手にしかも楽しみながらシミュレーショ 19・5時間に上りました(2015・8末現在)。コンビニのアルバイトでレジを担当していると、お客さんの長い行列に遭遇しますが、曜日や時間、天気や気温、イベントやキャンペーンなど混雑の理由はさまざまです。そこで卒業研究では、アルバイトに入る前後の時間を有効に使い、時間帯別来店者数、品物選択時間、レジの精算時間、支払方法などを調べました。調査時間は日時を変えながら、延べ12日間この調査結果から、来店者数は時間帯■天候■曜日の順に影響度合いが高いこと、ほとんどの時間帯で女性より男性が多いこと、女性は男性より品物を選んでいる時間が平均で50秒ほど長いことなどが分かりました。また、支払方法商品券等)が4%でした。今後はいよいよ、これらのデータを使ってシミュレーションモデルを構築し、実験を繰り返しながら、適正な混雑緩和策を探していくことになります。ンモデルを作るようになります。そして学生らしい発想力・想像力豊かな世界をコンピュータ上に描き出すのです。道具の使い方が分かった後は、気になる現場へと繰り出します。道路や橋、駅や空港、スーパーやコンビニ、喫茶店やレストラン等々、学生たちの興味はとどまるところを知りません。さまざまな角度から現場を調べ上げ、必要なデータを学生自らの足で獲得するのです。この現場のデータをシミュレーションモデルに注ぎ込み、実験の準備を整えていきます。こうした過程を経た卒業研究は、私のホームページの「研究事例」からもご覧いただくことができます。私は、いつも学生たちの感性に驚かされています。これからも学生たちが描き出すシミュレーションの世界を楽しみにしていきたいと思っています。新任教員紹介ゼミ生の卒業研究テーマ 2)学会・研究会・講演等上西園 武良(情報システム学科・教授)・(2015年8月9日〜8月14日)「Study on Drinking All Corn Granules in Canned Corn Pottage」 1)研究論文・図書越智 敏夫(国際文化学科・教授)・(2015年)「Apocalyptic Memories and Subjective Movements: Differentiation by Political Power in Postwar Japan」『 Boundary 2, an international journal of literature and culture, Duke University Press 』42(3) 55-63白井 健二(情報システム学科・教授)・(2015年)「Model of Production System with Time Delay using Stochastic Bilinear Equation」.jx.htmhttp://wwwnuis.acp/~tohko/arena_models/inde4年・笹崎梨紗レはジ現ッ金トがカ全ー体ドの約が891%%、、そ電の子他マ(ネクーオがカ6ー%ド、やクズームアップ『 Asian Journal of Management Science and Application』 2(1) 1319th Triennial Congress of the International Engonomics Assosiation (Melborne, Australia)いの要因解明」日本数理社会学会(大阪経済大学)新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成27年9月発行 2015年度 No.3略歴1995年7月 ハル大学(英国)東南アジア学部卒業1998年9月 台湾TVBS国際ニュースセンター記者2000年6月 国立政治大学(台湾)東アジア研究所       修士課程卒業2002年9月 台北ヨーロピアン・スクール(台湾)       国際バカロレア教員2003年2月 銘伝大学(台湾)英語センター専任講師2009年4月 アテネオ・デ・マニラ大学(フィリピン)       英語学・英語文学博士候補者2015年7月 銘伝大学を退職英語によるアジア文学略歴2000年3月 関西外国語大学外国語学部英米語学科卒業2005年3月 上智大学大学院外国語学研究科国際関係論専攻博士前期課程修了2008年3月 上智大学大学院外国語学研究科地域研究専攻博士後期課程満期退学、       博士(地域研究)2008年4月 上智大学アジア文化研究所特別研究員(PD)2011年4月 日本学術振興会特別研究員(PD)2011年9月 上智大学大学院外国語学研究科2014年4月 東京大学大学院総合文化研究科グローバル地域研究機構持続的平和       研究センター研究員2015年4月 上智大学アジア文化研究所客員所員小宮山 智志(情報システム学科・准教授)・(2015年8月29日)鈴木貴也(本学学生) 他「女子学生のインターネット(SNS)を介した出会佐藤 泰子(国際文化学科・契約講師〈英語〉)・(2015年6月5日〜6月7日)「Poster Presentation: Effects of web-based cooperative peer feedback, forums, and workshop in Moodle system on Japanese college studentsʼ writing performance and their perceptions」全国語学教育学会(CALL)2015(九州産業大学)研究分野東南アジア地域研究、国際協力論、比較政治学国際研究ゼミナール、卒業論文教員の活動(本人申告による)情報システム学科  佐々木 桐子准教授小林 伊織国際学部 国際文化学科 講師担当科目CEP、メディア英語、ゼミナール研究分野World Englishes (世界諸英語)山田 裕史国際学部 国際文化学科 講師担当科目国際協力論、国際組織論、ワークショップ実践論、英語のソフトでシミュレーションモデル研究室

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