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第22 回 自ら学ぶことの楽しさを知り 自分が主人公の人生スタート入学式 新入生の皆さん、「入学おめでとう」。本学役員、教職員等を代表いたしまして、皆さんに入学のお祝いを申しあげますとともに、本学への入学を心から歓迎いたします。本学は平成6年の開学以来、皆さんで22回目の新入生を迎えました。毎年このように春とともにこのみずき野のキャンパスに新入生を迎え、入学式を挙行できますことを役員、教職員一同、何よりの喜びとしています。皆さんはこれからこのみずき野キャンパスで大学生活を送るわけですが、今、皆さんの胸中には溢れんばかりの期待とともに一抹の不安があることと思います。でも心配はいりません。私ども教職員は皆さんがスムーズに大学生活に解け込めるようサポートしますので、分からないことは遠慮なく質問し、一日も早く大学生活のリズムを築いてください。 本学は幸い多くの先輩教職員、卒業生たちの努力もあって、この20年余りの比較的短い歴史にもかかわらず、地域から頼られる存在として評価されるようになりました。皆さんにはこうした伝統を引き継いでいただくとともに、いっそう地域になくてはならない存在になるよう新たな歴史を一緒に刻みましょう。本学は20周年を期に種々の大学改革を実施、国際学部を新設し2学部制として昨年スタートし、さらなる発展のための体制を整えたところです。併せてより充実したキャンパス生活を過ごせるよう皆さんの活動の拠点としての「学生会館」を20周年記念事業として建設、昨年秋から学生活動の拠点として機能しています。どうぞ大いに活用し、クラブ活動など大学生活の充実に役立ててください。本年は、情報文化学部187名、国際学部127名、編入学生2名、合計で316名の新入生を迎えました。私をはじめ教職員一同、建学の理念であります「わが国の社会、文化についての認識と理解を基礎に、国際化、情報化の社会の中で役に立ち、能力があり、意欲があり、人間性豊かな人物を育成する」という目的に向かって、皆さんが日夜勉学に勤しみ、人格・人間形成に      式 辞   iʼ   2努めることができるよう最大限サポートします。でも主役は皆さんです。私たちに全力でぶつかってきてください。入学式に当たり学長として皆さんにお願いをしたいことがあります。皆さんは先ほど述べました本学の建学の精神等に共鳴し国際文化、語学、情報システム、経営情報to swm(魚に泳ぎ方を教えよう)」と付けといった専門分野に関心を抱いて、この分野での将来の活躍を夢見て、高等教育を本学で学ぶことを選択したわけです。私たちは皆さんのそうした希望に応える責任がありますが、皆さんにもご自分の目的に向かって精いっぱい努力する責任があります。そこで最初のお願いは当たり前のことですが「目的に向かって、しっかり勉強してください」ということです。そのため、早期に勉強する習慣を身に付けてください。大学では自ら主体的に学ぶことが求められます。高校までのように決められた授業スケジュールに従って学ぶのではありません。何を学ぶかを決め、カリキュラムを選ぶのは自分です。しかも選んだ授業に出るかどうかも自己判断です。急に自由な生活に変わって、戸惑ってしまう学生もいます。私たちは入学後最初の半年の間に自ら学ぶという生活習慣を身に付けることが何よりも重要と考えています。それができないと授業についてゆけず、欠席しがちになってしまいます。最初の半年のうちに学ぶ習慣をきちんと身に付け、学ぶことの楽しさを知ってください。先般の卒業式では、卒業生に社会人に踏み出すはなむけとして、「インド独立の父」マハトマ・ガンジーの「明日死ぬと思って生きなさい、永遠に生きると思って学びなさい」という言葉を贈りましたが、この言葉は大学生となって「自ら学ぶ」人生をスタートする皆さんにも深い意味を持った言葉であると思います。もう一つお話ししましょう。アメリカの数学者が分かりやすい数学の本を書いて、本のタイトルに「Les tました。もともと泳げる魚に泳ぎ方を教えようというのは、魚が持っている泳ぐ能力を信じたうえで、より正しい泳ぎ方を教えteach a fish howることで、魚が自らの力でより力強いより美しい泳ぎ方を身に付けるようにという思いからです。私もまったく同じ思いです。皆さんは学ぶ力をもともと持っているのです。学びたいという望みを持っているのです。その力を最大限引き出すのが私たち大学の役割だと考えています。でも、それには自分の力を信じ、泳ごうという意欲を持って立ち向かってくれなければなりません。入学後極力早く泳ぎ方の基本を身に付けてください。そしてどんな荒波でも乗り越えられる泳ぎを修得して自立してください。もう一つのお願いは、専門分野を深く学ぶと同時、「極力幅広い思考ができるよういろいろな問題に関心を持って学んでください」ということです。人生を乗り切る知恵の引き出しをたくさん持ってください。そうすることで、幅広い視野で考える力が付き、判断が正確になり,自信ある行動につながってゆきます。そしてそれは皆さんの人生を豊かにしてくれるでしょう。その時大切なことは、同時に相手の意見をも受け入れる包容力を持つことです。考え深く、包容力のある人間性豊かな人格を形成していくことが、最も人生で大切な「信頼される人間」になる条件です。大学で専攻する専門分野を深く学ぶことはもちろんです。同時に哲学、文学、歴史、美術、音楽など思考と感性を豊かにしてくれる分野にも大いに興味を持って取り組んでください。クラブ活動や、先生や友人との人間関係からも多くの事を得るでしょう。積極的に部活や友人づくりにも取り組んでください。入学式の最後に本学の校歌が歌われますが、その中に私の好きな歌詞があります。それは「憧れを空に描いて う 夢つくる道を」というところです。まさに本学で皆さんは豊かな人間性を育み、友と互いの夢を語り、その実現のため大い友と歩も新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成27年4月発行 2015年度 No.1新潟国際情報大学学長 平山 征夫 平平成成  2727年年度度

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