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自己管理をしっかり行い、計画的な大学生 活を送ってください。そのためには4年間で何を修得するか目的をたて、それを達成するための計画を作って、それに向かって日々有意義に過ごしてほしいのです。授業を聞き、復習することはもちろん、さらに自己研究したり、語学をマスターしたり、資格修得を目指したり、部活で汗を流したり、多くの選択が大学生活にはあります。目的意識を持ち、秩序ある大学生活を送ってください。ようやく待ちに待った春が到来しまし た。本日、入学された皆さんに「おめでとう」と心から申し上げます。若々しく、元気溌剌とした諸君をお迎えし、本学を設置いたしました学校法人としても大変うれしく存じます。皆さんの背後にあって、その成長を見守ってこられたご父母の方々にもお喜びを申し上げます。さて、いまの時代、政治も経済も諸外国との関係の重要性が一段と増してきています。こうしたますます進む国際化の時代には、幅広く国際的な視野に立って考え、行 毎年こうしたお願いと併せてもうひとつお願いをしています。あまり入学式にはふさわしくないのですが、学生諸君だけではなくご父母の方々にも一緒に聞いていただきたいと思います。それはこうして期待に胸を膨らませて入学しながら、途中で休退学する学生がいることです。経済的理由による休退学者もこのところ少し目立っていますが、勉学意欲の喪失、実質は授業についていけないという理由が一番多いようです。極めて残念なことです。しかもよく観動できる人材が求められます。企業もどのような人を求めているかというと、一つは、異文化を理解し、英語で表現でき、世界の中で活躍できる「グローバルな人材」です。もう一つは、情報システムや情報技術を活用して「イノベーション」を起こすことが できるような専門家や起業家であります。このような人材を、この新潟の地で育てて、将来にわたり経済産業界で活躍させたい、貢献させたい、との希いをもって本学は創設されたのであります。平成6年の開学ですので、本年はちょうど20周年の一つの区 切りの年になります。21世紀の時代の要請に応えた高等教育機関であり、教育研究をはじめ文化の発展にいっそう寄与していきたいと考えております。いよいよ、大学生活が始まります。大学 は学びの場です。一般教養をはじめ、それぞれの専門分野のカリキュラムがあり、期待に応えられる教員と万全な態勢で学生をサポートする職員がおります。しっかりと教師の教えを吸収し、多くの本や文献を読み、知識や幅広い技術を修得してください。知識量が多ければ考える幅も広がります。大事なことは、それを使ってどのように考え結論を出していくかです。自分で問題の核心を発見し、どのように解決していくかということを身に付けてほしいものです。ただ、世の中は全く想定外のことが起こますと、もっと早く相談してくれれば何とか休退学にまで至らずに済んだケースが結構あります。私としましては極力こうした 事態に至らぬよう大学も全力で皆さんの相談に乗って問題解決に努めたいと思いますので、どうか悩みを抱え込まず前広に相談してください。多くの場合が自由すぎて自分の目的が定まらず、勉学習慣が身に付かず授業についていけなくなり、登校しなくなるというケースが多いようです。そんな状態になり始めたら、すぐにゼミの先生かるものです。もちろん知識も学力も重要ですが、これからの時代は知識以上に不可欠なのは決断力や不屈の精神力、生き抜く力ですから、大いに切磋琢磨して自らを鍛え てください。また、勉強以外にもいろんなことに挑戦してください。スポーツをはじめ文化・サークル活動、ボランティアなどを通じて多様な人とぶつかり合って力を伸ばすことが大切です。そして青春を謳歌して楽しんでください。本年に入って、わが国も政治的にはいく らか安定し、経済も回復の兆しが見えてきましたが、東日本大震災と原発破壊から2年を経過したものの、その後の復興、復旧は遅々として進んでおりません。少子化は進み、社会保障も財政も屋台骨が揺らぐ、先の見えない時代の中に私たちはおります。そんな中で4年後には社会人 として本学を巣立つことになります。どんな目的を持って、どんな仕事に就くか、どんな人生を生きることになるのか、自分の選択に懸っています。それぞれの学科で専門分野の知識や技術を高めることにより、このみずき野での4年間が有意義であったと思える学生生活を送ってください。それぞれの目標実現に向かって、これからの奮闘と努力を期待し、歓迎のご挨拶といたします。学務課の担当者、学生部、学習指導委員の先生など、どこかに相談してください。ご父母の方々にもよくお子さんと大学生活についてお話くださるようお願いします。特に入学後の半年くらいの間で勉学態度が確立できるかどうかがポイントですのでよく見守ってください。ゼミなど欠席が続いた場合には大学側から連絡させていただきます。不幸にして途中で家庭事情の変化で勉学の継続が難しくなった場合にも相談ください。大学は勉学意欲を持った学生が何とか学び続けられるよう最大限対応を検討してまいります。どんな事態になっても勉学意欲は持っていてください。一緒に悩み相談に乗ってくれる人がいることを忘れないでください。私たちは20周年の記念事業として、学生会館の建設や奨学金制度の充実等を計画しています。皆さんのキャンパスライフがより充実したものになるよう願ってであります。このみずき野の豊かな自然の中で、越後平野の四季の移ろいを感じながら充実した大学生活を送り、「青春の夢」の実現に向けて情熱を燃やしてください。東日本大震災から2年が経過しましたが、思うように復興は進まず、不便な生活を送っている人たちがまだたくさん居られます。また被災のため大学進学がままならなくなった若者もいます。こうした被災者の方々を思いやる気持ちを持ち、学ぶことのできる喜びを自覚してください。本学では挨拶運動を行っています。大学内ではお互い元気な声で「おはようございます」「こんにちは」と挨拶しましょう。挨拶から信頼しあう人間関係が生まれます。今日から皆さんは私たちの仲間ですから、挨拶し合いましょう。そして良い人間関係を築きましょう。皆さんの颯爽とした大学生活ぶりを楽しみに学長としての歓迎の挨拶といたします。祝 辞4年後の社会を見つめて   知力、学力、生き抜く力をねが    3新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成25年4月発行 2013年度 No.1学校法人 新潟平成学院理事長 関根 秀樹

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