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国際理解への扉を開こう人生を変える4年間を越智 敏夫担当科目専門分野略 歴担当科目専門分野略 歴担当科目専門分野略 歴       5        新任教員紹介 情報文化学部長情報文化学科長情報システム学科長実のところ学部長の仕事とは何かを考えるよりも前に、このような役職に就くとき、ついつい考えてしまうのは適格性ということである。くだけた表現をすれば「柄じゃないよなあ」ということだ。しかしこれは自意識の過剰さのゆえともいえない。考えてみれば、このようなときには「なんで私が?」と思うほうが一般的であって、「自分は学部長にふさわしい」と思うような者こそ自意識が肥大化しているといっていいだろう。そのように考えると大学の学部長だけでなく、「長」がつく職に就く地球上のすべての人がなんらかの違和感を持ちながら仕事を開始するというのはとても不思議なことだ。それに加えて、それでも組織が動いているというのもいっそう不可解なことではある。しかし、実はこの点について伝統的に問題にしてきたのが政治学である。その意味では、政治学の末席を汚す者として自分の学部長としての行動を政治学的基準から判断しなければならない。これはきつい。占い師が自分の人生を占うようなものである。基本的に理論研究を自らに課しているつもりだったのだけれど、今年は「フィールドワークとしての学部長」という研究に邁進するしかない(当然、冗談です。本気にしないように)。少しまじめなことも書いておくと、学生が明るく勉強できるための条件を整え、また教員が教育と研究に従事しやすい環境を用意することが学部長の仕事だと思っている。それが簡単にできないことも分かっているつもりだけれど、元来、根が軽いのでなんとかなるとも感じている。学生の皆さんも含めて、ご協力を乞う次第である。現代世界は「ヒト・モノ・カネ・情報」が国境を超える国際化時代にあります。このような地球時代に生きる若者は、国際社会に対する幅広い教養を身に付ける必要に迫られているといえましょう。しかし、国籍や民族を超えて、異文化を背負う人間同士が理解し合うことはそう簡日本経済は今後も良くなる見通しがつかないのが現状です。景気が悪い中で業績の良い企業と悪い企業の格差が、平均所得が減少する中で所得の多い社員と少ない社員の格差が拡大しています。大卒の就職難が叫ばれる時代に、企業はどのような学生を望んでいるのでしょうか。大学では授業に出席して知識を得ることが重要です。自単な話ではありません。コミュニケーションの手段としての外国語の修得のみならず、異なる文化や社会、国家や国際関係の仕組みについて学ぶ必要があります。異文化摩擦や地域紛争の原因について考え、解決の糸口を見出していくための勉強は、日本という国のことを知り、われわれが生きていく道を探る上でも重要です。このような時代の要請に対応するため、情報文化学科のカリキュラムは国際社会の理解と外国語の習得の2本の柱主的に情報を収集し、問題を発見し、自分で解決策を考えることが要求されます。このことは勉強だけでなく部活、アルバイトなどすべてに当てはまります。問題点や壁に遭遇したときに、どのようにして解決して乗り越えることができるかが問われるのです。企業もそのような能力を備えた即戦力の人材を採用しようとしています。情報システム学科では、そのような人材を育成するために日本技術者認定機構(JABEE)の認証を受けた国際水準の教育課程を提供しています。成績が達成度評価基準を満たすと、国際水準の技術で構成されています。そしてその中に派遣留学制度や少人数教育のゼミナールがあります。本学科の提供する授業や制度を十分に活用して、学ぶことの大切さを自覚し、自ら学ぶ姿勢を身に付けてください。大学生活の4年間はこれからの皆さんの人生を決める大切な時間です。アルバイトは最小限にとどめ、また就職に直結する近視眼的なハウツーものの勉強だけに力を入れるのではなく、先生や学生同士の交流を通じて大いに学び、楽しく実りある大学生活を送られることを望みます。レベルが保証される「JABEEプログラム修了生」として認定される制度です。認定を受けると国家資格である技術士補の資格を得ることができます。情報システムを学ぶには講義科目による基礎知識と、演習科目による情報技術の両者の習得が必要です。その上に専門知識を学び、卒業論文で学んだ知識と技術の集大成を目指します。大学4年間をなまけて暮らしたか頑張って暮らしたかによって、卒業後の社会に出てからの人生が変わるといっても過言ではありません。悪い言い方をすれば勝ち組になれるか負け組になるかが決まる4年間だと思い、真剣に学生生活を送ってください。岸野 清孝上西園 武良情報システム学科 教授小山田 紀子松尾 瑞穂情報文化学科 講師国際協力論、社会調査、文化人類学、基礎演習、国際研究ゼミナール文化人類学、ジェンダー医療人類学。南アジア社会におけるジェンダーと生殖(リプロダクション)実践の近代化による変容と、テクノロジーと身体のかかわりについて研究。2007年 総合研究大学院大学博士課程単位取得退学 08年 日本学術振興会特別研究員(京都大学)日本学術振興会特別研究員(国立民族学博物館)人間情報システム、人間情報工学1、人間情報工学2、演習、卒業研究人間工学、特に人間中心設計(HCD)を目指した機器の設計論。具体的には、ヒトの感覚特性・認知特性に適合した機器の設計手法の研究、良質な睡眠のための寝具の研究。1974年 神戸大学理学部物理学科卒業 76年 大阪大学大学院理学研究科物理学専攻修士課程修了 77年 アイシン精機株式会社入社2004年 同社 主席技師 09年 博士(学術、大阪市立大学大学院)学位取得(12月)ソフトウェアメトリクス、特にファンクションポイント法およびそれを利用したプロジェクト評価の研究。ソフトウェア産業が真に“産業化”することに興味を持ち、またインターネットに長くかかわり、その利用法についても研究。1975年 電気通信大学大学院電波通信専攻科修了。工学修士。NTT研究所で予測符号器、日本語コンパイラ、ソフトウェア開発環境、 ソフトウェアメトリクス、見積法・ファンクションポイント法などの研究 99年 NTT東日本研究開発センターでWeb系通信システム、電子図書館、 2002年 NTTアドバンステクノロジ コアNW事業本部で 06年 新潟市政策企画部・IT政策監 新潟市役所の電子自治体業務に従事指紋認証システムの実用各種ソフトウェア開発のPM、情報セキュリティ、ISO9000、プロジェクト品質管理西山 茂情報システム学科 教授情報システム特論、情報産業、基礎演習、情報処理演習U1、情報システム演習、専門演習A、卒業研究新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成22年4月発行 2010年度 No.1自らの行動もフィールドワークとして新任挨拶学び、研究しやすい環境に

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