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本日、めでたく卒業式を迎えられた皆さんに「卒業、おめでとう」と心からのお祝いを申し上げます。また、ここに多数のご来賓の方々、ご父母の皆様にもご臨席賜わりましたことに深く感謝申し上げます。ご父母の皆さまにおかれましては、本日大きな喜びとともに卒業の日を迎えられたこととご推察申し上げます。皆さまに対しまして新潟国際情報大学の役員、教職員一同を代表いたしまして祝福と御礼を申し上げます。大きな希望に胸膨らませて本学に入学して速いもので4年が過ぎました。みずき野での学生生活ではさぞかしいろいろなことがあったことと思います。本日卒業式に臨み、今皆さんの胸には思い出が次々と去来していることでしょう。本学でのそうした思い出は、一生青春の思い出として忘れられないものになることと思いますが、同時に大学時代の勉学、クラブ活動、友達との友情などの思い出が、自身を成長させてくれたものでもあることにいずれ気付くでしょう。大学時代の経験は木の根のように、それが礎となって皆さんを将来大きく成長させてくれるでしょう。この春、みずき野を巣立ってゆく情報文化学科101名、情報システム学科157名、合わせて258名の卒業生諸君には、近年にない経済情勢のもとで、かつての「就職氷河期」を上回る厳しい状況下での卒業となりました。これまでですと「卒業式にあたり多くの前途有為な若者を地域社会に送り出せることを大学としても大きな喜びとするところです」と挨拶申し上げるところですが、本年は正直そう申し上げにくいことを誠に残念に思っております。厳しい就職状況を考慮して大学としても昨年秋には県外への就職活動の旅費を負担するなどの対応策を講じましたが、残念ながら厳しい結果となりました。そうした状況下での卒業となりましたが、社会へ巣立つ門出にあたり、学長として皆さんに、はなむけの言葉を贈りたいと思います。それは65歳を過ぎた私自身が大切にしていることでもありますが、「いつまでも青春の気概を持っていてほしい」ということです。新潟市出身の新井満さんの「青春」という本に出ている米国の社会貢献活動家、サムエル・ウルマンの「青春とは」という詩を紹介します。青春とは 若き肉体のなかにあるのではなく新潟国際情報大学第13回卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。早いものですね。皆さんの入学式の日からもう4年の月日がたちました。皆さんの入学時に比べ、本日の社会人らしい面持ちを拝見し、たいへん頼もしく思っています。真の青春とは若き精神のなかにこそある 真っ赤な唇 そういうものは大した問題ではない問題にすべきは もえあがる情熱そういうものがあるかないかこんこんと湧き出る あなたの精神は いきいきしているだろうか 臆病な精神のなかに青春はない大いなる愛のために発揮される 勇気と冒険心のなかにこそ 臆病な二十歳がいる 勇気ある六十歳がいる 年を重ねただけで人は老いない 夢をうしなったとき 歳月は皮膚にしわを刻むが 精神はしわだらけになる〈新井満訳、以下省略〉私はいつもこの詩を傍に置き、「夢を失っていないか」と自分に問いかけています。学長という役割を担っていますから、今現在の私の夢は、こ本学入学の際に申し上げましたように、何事においても周囲の状況を冷静に判断し、自ら考え、自ら発言し行動するという心構えができたことと存じます。このしっかりとした心構えがあれば、今後、時として遭遇することがあるかもしれない精神的あるいは肉体的荒波を、十分に乗り切ることができるでしょう。そして、これからは、日常の生活の中で、自らの職業にも関連しつつ、見聞を広め、少しずつでも自らの知識や技能を高める努力を忘れないでください。皆さんのこれからの人生の途中で、ある時ふと立ち止まって、過ぎし日を振り返ることがあるでしょう。そのとき、強く悔いることなく、ああ良かったとか、まぁまぁであったと思える人生を送りたいものです。皆さんの平素の心掛け次第で心豊かな満足できる人生を送ることができるものと信じております。あらためて、皆さんのご卒業を心からお祝い申し上げますとともに、前途に幸多かれと祈り、皆さんを送る言葉といたします。薔薇色の頬 しなやかな身体強い意思 ゆたかな想像力 泉のように今日も新鮮だろうか青春はある既にして 老人青春のまっただなかはじめて老いる情熱を失ったときの大学を少しでも良くし、将来の地域を担う人材を育てていきたいということですが、夢を持って生涯生きてゆくことの大切さだけでなく、その夢を実現してゆくにはどうしたら良いか、実現力を持った人間に育ててゆくことが少しでもできればということを夢として抱いています。この詩は老いてゆく人たちにたくさんの励ましを与えてきました。しかし、あえて私はこの詩を若い皆さんに贈ります。皆さんの大半は22〜23歳ですから間違いなく肉体は若いでしょう。でも精神はどうですか。勇気と冒険心を持っていますか、臆病になっていませんか、大きな夢を持っていますか。大切なことは精神が真に若いかです。そしてさらに大切なことは夢を少しでも実現するにはどうしたらよいかです。私は一番大切なことは多くの人から信頼される人間になることだと思っています。信頼される人間になると、多くの人が集まり、いろいろな人たちの力の結集で夢が自然に実現するからです。では信頼される人間になるにはどうしたらよいでしょう。もちろん誠実で他人のことを思いやり、自分勝手でない愛情深い人間になろうとすることが大切です。今の経済低迷の原因であるサブプライムローンによるバブルの崩壊は、それとは逆の利益追求型の「利己心」を持って行動することに価値を置いた社会でした。それはより速い経済成長をもたらしますが、所得格差が大きいなど多くの人を幸せにするための仕組みでは必ずしもありませんでした。その仕組みが行き詰まり崩壊した現在、私たちは皆が幸せになれる社会の仕組みをつくり直さなくてはなりません。そうした社会の来ることを私は願い、またそうした社会に相応しい「他人をいたわることのできる優しい気持ちを持った人間」に皆さんになってほしいと願っています。それが信頼される人間になるベースだからです。しかし、それだけではまだ十分ではありません。自分の考えで行動する自立した人間でなくてはなりません。その考え、行動が人から評価されて初めて信頼されるからです。その場合に必要な深い思考力、行動力は、大学で学んだ幅広い教養と専門分野での深い知識がベースになります。それを磨いてさらに高めてゆくためには、本学で学んだことを社会に出てからも、いっそう磨いてゆく必要があります。人生、一生学ばなければなら平成21 年度学長告辞 厳しい経済状況下でも   いつまでも青春の気概を理事長祝辞 頼もしい成長ぶり   さらに知識・技能を高めよう                                   学校法人 新潟平成学院理事長新潟国際情報大学長新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成22年4月発行 2010年度 No.110平山 征夫 武藤 輝一卒卒業業式式

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