商用データベースおよび検索エンジンを使用した情報リテラシー教育としての情報検索
Information
Retrieval for Learning Information Literacy using Commercial databases and
Search Engines
高木 義和
Abstracts
For the purpose of students being able to think things by themselves and do things of their own will, the class of the information retrieval had been started and educational techniques of information retrieval have been examined for 7 years. The class has been regarded as the education of information literacy, especially network literacy and information use literacy. The databases of books, magazine articles, newspaper article, Internet Web pages and DIALOG, which have been used in the world, have been used in the class as information resources. The main educational items of the class were technical understanding of information retrieval, understanding the concept of keyword, understanding the information types, practice to clarify the purpose and goal of information retrieval, using the libraries to find out the original articles, understanding that the information in English is powerful more than in Japanese. As the result, there were improvements of finding out systematically the information resource, technical understanding of information retrieval, understanding of the keyword concept, formulating the retrieval expression, and clarifying the purpose and goal of information retrieval. It could be said that student got network literacy and information use literacy and were enriched the understanding of the information retrieval. Most students wished to use the databases after the class. Information retrieval was effective making students think things by themselves and do things of their own will and was able to be a new field for learning information literacy.
1.はじめに
コンピュータリテラシー、ネットワークリテラシー、情報活用リテラシー、情報基礎リテラシーなどが情報リテラシーとして考えられるが、大学における情報リテラシー教育は一般にコンピュータリテラシーに重点が置かれる傾向が強い。情報は迅速にあるいは正確に判断を行うために大きな力を持つことから、特定の目的を実現するために個人や組織が主体的に判断して行動するための手段として不可欠である。そのため、今後の情報リテラシー教育には情報機器の取り扱い能力の向上を目指すコンピュータリテラシーだけでなく、ネットワークを利用して情報の受発信をおこなうネットワークリテラシーと、特定の目的を達成するため情報を利用して的確な判断を行う情報活用リテラシーの重要性が増すと考えられる。
新潟国際情報大学情報文化学部では開学当初から情報検索を学部共通科目として設定し2年生を対象に開講してきた。情報検索の授業は従来司書課程あるいはオリエンテーションの科目として開講されることが多く、データベースの構造、データの整理方法、情報検索技術などに主眼が置かれ、サンプルデータを使うなど実際の情報の持つ意味にはあまり着目されてこなかった1,2,3,4,5,6)。本学における情報検索の授業では情報検索を、学生が自分で主体的に考えて自ら行動できるようになるための情報リテラシー教育と位置づけた。社会における情報の利用実態を考慮して7,8)、ネットワークリテラシー分野と情報活用リテラシー分野に重点を置き、情報を体系的に収集し活用するため基本となる知識と方法を教育することとした。情報検索の技術的理解、情報の種類の体系的理解、事前準備の重要性の理解、キーワードの概念の理解、原文情報入手の重要性の理解、英語情報の重要性の理解を大学教育において必要な内容と考えた。
情報活用リテラシーの向上を図るため、世の中に実際に流通しているインターネットのWeb情報や、商用データベースの情報を使用することを前提として、1995年から現在までの7年間、使用する情報源、情報検索環境、指導方法、商用データベースの契約形態等について試行を重ねてきた。7年間の通信環境の変化には目覚しいものがあり、毎年契約形態や情報検索環境などの変化に対応する必要があった。ほとんどのデータベースをWebから利用できるようになった1999年までに情報検索環境や使用するデータベースの契約形態がほぼ確定した。そして2000年度にはじめて前年度と同じ条件で授業が可能となった。
2.方法
これまでに使用した情報検索システムと契約したID数の一覧を表1に示す。商用データベースとしては日経ニューステレコン、JOIS、DIALOGの情報検索システムを利用した。1993年に日本でインターネットの商用接続サービスが開始されたが、情報検索の授業を開講した1995年にインターネットは充分普及しておらず、商用データベースは全て公衆電話回線経由でのみ利用可能であった。その後商用データベースのインターネットを経由したサービスが開始された。TelnetとWeb経由によるサービスが共存したが、1997年前後からWeb経由によるサービスに統合され、同時に定額料金や教育機関向け料金体系が登場するようになった。
表1 使用した情報検索システムと契約したID数
|
情報検索システム |
1995 |
1996 |
1997 |
1998 |
1999 |
2000 |
2001 |
|
日経ニューステレコン |
15 |
15 |
15 |
15 |
15 |
- |
- |
|
日経テレコン21 |
- |
- |
- |
- |
- |
5 |
5 |
|
朝日DNAforL |
- |
- |
- |
- |
30 |
30 |
40 |
|
NICHIGAI/WEBサービス |
- |
- |
20 |
20 |
40 |
40 |
40 |
|
JOIS |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
|
DIALOG情報検索システム |
15 |
15 |
15 |
15 |
15 |
15 |
15 |
|
図書情報検索システム |
- |
- |
無料 |
無料 |
無料 |
無料 |
無料 |
|
検索エンジン |
無料 |
無料 |
無料 |
無料 |
無料 |
無料 |
無料 |
2−2 情報検索システムの契約
2−2−1 日経ニューステレコン/日経テレコンニュース219)
1995年に日経ニューステレコンの15IDを年間契約した。教育機関向け料金体系が整備されていなかったが基本料金を使用料金として扱える形態で契約を行った。朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日経新聞を含む日本の新聞記事情報と、雑誌記事タイトル(ジョイントファイルMagazine)及び日経BP社の雑誌を対象とした雑誌記事情報を授業で利用した。雑誌記事情報はジョイントファイルの廃止に伴い1997年からNICHIGAI/WEBサービスによる雑誌記事情報検索ファイルに移行した。さらに新聞記事情報も朝日新聞記事情報の日経ニューステレコンによるサービス停止に伴い1999年より朝日DNAforLに移行した。また、公衆電話回線経由で利用していた日経ニューステレコンの利用も1999年に中止し、2000年から教育機関向けの日経テレコンニュース21(定額料金制度)に移行した。5IDを契約して日本経済新聞記事データベースを主に利用している。
2−2−2 朝日DNAforL
1999年から毎年1月間の契約で30ID(2001年より40ID)を契約し授業を行っている。同一IDで30同時アクセスの契約方式も可能であったが授業中のアクセス管理が困難となるため、異なる30
IDをパスワード方式で契約した。情報検索を行う授業科目名、指導教官名、使用教室(教室番号)、学生数を特定し、情報検索結果を授業の目的以外に使用しないことを明記した契約を行っている。
2−2−3 JOIS10)
1995年に学術情報センターを利用する教育機関としての契約条件で1IDの契約を行った。1IDで多重ログインでき、テレネットによるインターネット回線の利用が可能であった。利用開始当時は接続に技術的問題がなく授業利用に適したシステムであったため、1995-1996年はTelnet接続による情報検索を行った。1997年からEnjoy
JOISのサービスが開始されWeb経由の利用に移行した。教育機関向け料金体系でもEnjoy JOISは検索結果の出力に課金が生じ使用料金が高額になるため1997年以降はシステムを紹介する程度の利用となった。
2−2−4 NICHIGAI/WEBサービス11)
1996年に日経テレコンの雑誌記事タイトルのサービスが打ち切りになったのに伴い、代替の雑誌記事索引ファイルを利用するために1997年からNICHIGAI/WEBサービスを契約した。毎年1月間の契約で雑誌記事索引ファイルに限定し、授業科目名、指導教官名を特定し、1997-98年は20ID、1999年以降は40IDをパスワード方式で契約している。
2−2−5 DIALOG情報検索システム12,13)
1995年から教育機関向け料金体系で15IDを契約した。1996-97年は公衆電話回線で最寄りのKINOCOSMONETのノードに接続して使用したが、1998年以降はDIALOGWEBを利用しインターネット経由で使用している。公衆電話回線からインターネット経由の利用に移行したことにより料金体系は変化したが、基本契約、ID、パスワードを変更することなく移行が可能であった。
2−2−6 検索エンジン
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日本語 |
英語 |
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|
リスト方式 |
キーワード方式 |
リスト方式 |
キーワード方式 |
|
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1995 |
不使用 |
不使用 |
Yahoo,
Netscape,GNN, W3 server, Wings |
Lycos, WebCrawler |
|
1996 |
不使用 |
不使用 |
Yahoo |
HotBot, Exite |
|
AltaVista, Lycos, WebCrawler |
||||
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1997 |
Yahoo Japan |
goo, TITAN, infoseek Japan |
Yahoo |
HotBot, AltaVista |
|
1998 |
Yahoo Japan |
goo, TITAN |
Yahoo |
HotBot, AltaVista |
|
1999 |
Yahoo Japan |
goo, exite日本語版, LYCOS日本語版 |
Yahoo |
HotBot, AltaVista |
|
2000 |
Yahoo Japan |
goo,
exite日本語版, infoseek日本語版, LYCOS日本語版 |
Yahoo |
AltaVista |
|
2001 |
Yahoo Japan |
Google, goo, infoseek |
Yahoo |
Google, AltaVista |
表2 使用した検索エンジンの一覧
日本語のページを対象にした検索エンジンとして、階層に整理されたカテゴリーを順にたどって情報を検索するリスト方式の検索エンジンと、検索式で情報検索が可能なキーワード方式の検索エンジンの2種類を利用した。英語のページを対象にした検索エンジンも同様にリスト方式とキーワード方式の2種類を利用した。各年に使用した計4種類の検索エンジンの一覧を表2に示す。リスト方式はYahoo で変化が無いが、キーワード方式は毎年4月の授業開始時点で、収録ページ数が多く、論理式が使用可能で、情報検索結果件数が正確に表示され、レスポンスが早い検索エンジンを選択した。検索エンジンをとりまく変化が激しいため毎年使用する検索エンジンの確認が必要である。1995-1996年は日本語のWeb情報が少なくかつ情報関連の情報に偏っていたため、日本語検索エンジンは情報収集のために能力不足と判断し英語の検索エンジンだけを利用した。なお、最近キーワード方式で情報検索の基本機能を提供する検索エンジンが減少傾向にある。
2−2−7 図書データベース
1997年よりWebに公開されている、和図書U1)、NACSIS
WebcatU2)、 BooksU3)の3種類の情報検索システムを使用した。Books以外はシステムの安定性に問題があったため、Booksと他の1システムで授業を行ってきた。また図書の存在が確認できた後に原文(図書)を入手するために本学図書館、県立図書館、近くの市町村立図書館、他大学の図書館の蔵書情報検索システムを使用した。
2−2−8学術情報センター14)
1995年に教員個人の資格で1IDの契約を行った。学術情報センターのデータベースは研究目的の利用に限定され教育用の使用は認められていなかった。2000年まで数度にわたり教育用に使用できるよう交渉したが認められなかった。授業に使用しても学生が日常利用できないため利用を断念した。
2−3 データベースへの接続
2−3−1 公衆電話回線による接続
初期の授業では公衆電話回線で日経テレコン、JOIS、DIALOGの情報検索システムに接続した。接続は大学LANから大学のモデムサーバーに接続し、モデムサーバーから公衆電話回線で各情報検索システムの専用回線を利用できる最寄りのノードに接続し、さらに各専用回線で情報検索システムに接続した。公衆電話回線による接続のためID数に相当する15電話回線を確保した。大学の初期のコンピュータはMachintoshだったのでモデムサーバはLanRoverを使用し、15回線を1-8回線と9-15回線の2グループに分け、AppleTalkゾーンから選択して使用した。通信ソフトにはJtermを使用した。Jtermを入れた15枚のフロッピィーディスクを情報検索システム毎に準備し、情報検索システム毎の通信条件をセットした。学生は割り当てられたIDのフロッピィーディスクを使用して接続を行った。情報検索システム本体の変更は生じなかったが、専用回線に接続するためのノード電話番号や、学内のLANやモデムサーバーなど通信条件の変更が頻繁に発生した。そのため、情報検索システム毎の情報検索環境維持に毎年多くの時間を要した。毎年、大学のコンピュータから大学のモデムサーバーに接続し、そこから公衆電話回線を使いノードへ接続し、さらに情報検索システムへ接続する必要性の説明にかなりの時間が必要であった。
2−3−2 Web経由による接続
1995年から検索エンジンの利用を開始したが学内コンピュータのWeb利用環境はすでに整っていた。1997年からNICHIGAI/WEBサービス
、JOIS、および和図書、NACSIS Webcat、BooksのWeb経由による利用を開始した。さらに1998年からDIALOGWEB、1999年から朝日DNAforL、2000年から日経テレコンニュース21のWeb経由による利用を開始した。Web経由による接続は、DIALOGWEBのようにIDとパスワードのみによるもの、NICHIGAI/WEBサービスのように利用サーバーを登録するもの、朝日DNAforLのようにクッキーを利用するもの、日経テレコンニュース21のようにJavaScriptが必要なものなど様々なので、それぞれの情報検索システムにあった利用環境の設定が必要であった。特に朝日DNAforLの場合は、授業に使用するパソコン実習室のコンピュータが毎日初期設定の状態に書き換えられるため、日が変わるたびに利用コンピュータを特定する設定が必要となっている。
2−3−3 IDとパスワードの管理
学生数200〜300に対し ID数は15、20、30,40で対応した。いずれの場合もID数に対応してグループ編成を行いグループ単位でIDとパスワードの管理を行った。日経ニューステレコンとDIALOG情報検索システムは最も少ない15IDで情報検索を行った。初期は両者とも公衆電話回線を利用したため、情報検索システム毎に15枚のフロッピィーディスクを準備しIDとパスワードの管理を行った。パスワードは授業終了時に変更し不正使用を防止した。
朝日DNAforL、NICHIGAI/WEBサービスは定額料金制度のため契約できるID数が既に決められている。年により異なるが20、30,40IDのいずれかで授業を行った。DIALOGWEBサービスはDIALOG情報検索システムと共通の15IDを使用した。授業の進行が混乱しないよう、いずれの場合も多重ログイン方式は避け契約数に相当するIDをパスワード方式で管理した。パスワードは学生に公開せず、大学のWebページに接続用のページを設けて運用した。指定されたデータベースのグループ番号を選択し、情報検索課題と学生の学内サービス用のログイン名を入力し送信をクリックすると、学内サーバ上のファイルによりグループ番号に相当するIDとパスワードに置き換えられ、情報検索システムの接続のページに送信されるように設定した。毎年の契約毎に新しいIDとパスワードが発行されるが、グループ番号はそのままでサーバ上のIDとパスワードを書き換えることで対応可能となった。またパスワードが学生の目に直接触れないのでセキュリティーも向上した。
接続画面の例として図1にNICHIGAI/WEBサービスへの接続画面を示す。

図1 NICHIGAI/WEBサービスへの接続画面
2−3−4 情報検索環境
授業の対象は情報システム学科約200名、情報文化学科約100名であった。定員40人のパソコン実習室を6教室使用したが、ID数および回線能力に制限があるため全体を2群に分け、2種類の異なる課題を平行して行った。IDが必要な新聞記事情報検索、雑誌記事情報検索、DIALOG情報検索はID数にグループ分けして情報検索を行った。1グループが5名を越す場合には昼休みを利用し各群をさらに前半、半後に分けて授業を行った。各教室にTAを配置し操作上の質問に対応した。授業は検索エンジン、図書情報検索など無料の情報検索システムから始めた。雑誌記事情報検索、新聞記事情報検索は、同じ期間に1月間契約し、2週づつ交互に計4週利用した。DIALOG情報検索は最後に行った。
通信白書によると機器の使用能力が向上する順に、情報基礎リテラシー、コンピュータリテラシー、ネットワークリテラシーを情報リテラシーの対象範囲としてとらえている17)。電気系6学会の情報化社会の発展に向けた提言によると、パソコン等のメディア或いは情報通信ネットワークを活用して、真に必要な情報を取捨選択し、自ら情報を発信し得る能力を情報リテラシーと定義している18)。経済団体連合会の次世代を狙う人材と情報リテラシー向上策のあり方に関する提言によると、情報機器を操作する能力、情報ネットワークを活用して情報を収集・整理・加工・分析し、本質をつかんで発信できる能力、業務に精通し、業務に必要な情報を管理・更新・活用して新たな価値の創造を行う能力を情報リテラシーと定義している19)。このように情報リテラシーは実社会において表現は統一されていないものの、情報基礎リテラシー、コンピュータリテラシー〔情報機器の操作活用能力〕、ネットワークリテラシー〔情報の受発信能力〕および情報活用リテラシー〔価値創造能力〕に大きく分けられる。
一方、情報リテラシーは臨教審第2次答申において情報活用能力と訳されている20)。そして初等中等教育における情報活用能力の3つの柱として情報の実践力、情報の科学的な理解力、情報社会に参画する態度があげられている。従って特に初等中等教育の教育現場では情報リテラシーは情報活用という言葉で表現されることが多い。大学教育の現場ではそれぞれの学部で情報リテラシー教育を定義しているが、現状はコンピュータリテラシーを柱にしたものがほとんどと考えられる。
情報検索は直接的には情報収集の1手段であることから、一般にネットワークリテラシーに含まれると考えられる。しかし情報検索の授業では、情報収集の手段を教えることに加えて情報を有効に活用する能力の向上も目指しており、授業内容はネットワークをできる限り活用し情報を収集し、整理・加工・分析できるネットワークリテラシーと、収集した情報を活用して主体的に判断し新たな価値を創造できる情報活用リテラシーの両者に重点をおいたものとなっている。
表3 情報源の概念的理解
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情報の種類 |
データ |
情報 |
知識 |
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情報源 |
インターネットWeb情報 |
新聞記事情報 |
図書情報 |
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雑誌記事情報 |
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(英語情報) |
インターネット英語情報 |
Dialog情報 |
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概念的理解 |
体系化 |
個別化 → → → → → → → → 体系化 |
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経済的価値 |
大 ← ← ← ← ← ← ← 小 |
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資産的価値 |
小 → → → → → → → → 大 |
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時間的早さ |
早い← →遅い |
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秒、分、時間、日 |
週、月、旬 |
年 |
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3−2授業で使用する情報源
一般に使用される情報という言葉には、評価されていない数値や事実を羅列したデータ、データを特定の目的について評価した情報、情報を体系化した知識という3種類の概念が含まれると考えられる。情報リテラシーを向上させるためにはまず前提としての知識が必要となる。前提としての知識が無いと的確に情報検索内容を表現できないし的確な用語を選定できない。知識のないまま情報検索を行うと直感的に理解可能な内容の浅い情報検索になったり、活用できない情報を多く収集したりして授業の目的とする情報活用リテラシーの向上は期待できない。知識が得られれば次により新しい情報やデータ、より詳しい情報やデータが必要となる。情報検索の授業で使用する情報源を概念的にデータ、情報、知識の3種類に分類したものを表3に示す。情報検索の授業では情報検索の前提として学生に最も必要な知識(情報、データに対する知識)の情報源として図書情報を設定した。図書情報は図書情報検索の結果でなく原文の図書情報を意味している。情報(知識、データに対する情報)の情報源として雑誌記事データベースと新聞記事データベースを設定した。一般社会で技術開発や特許など情報検索が頻繁に使用される分野では、学会誌や専門誌などの新しい雑誌記事情報が情報の主体であることからも分るように、真に有用な情報は情報(知識、データに対する情報)から得られることが多いと考えられる。最後にデータ(知識、情報に対するデータ)の情報源としてWebの検索エンジンを設定した。また情報の種類とは別に主要な情報が英語で流通している現実を考慮し、英語情報の情報源としてDIALOG情報と英語検索エンジンを選定した。言語の壁が高くても英語情報を利用せざるを得ない現状を認識するのに有効と考えた。情報リテラシーを向上させるため情報源は商用データベースを始め全て現実に流通している情報を使った。また、情報源の概念的理解を深めることにより目的により情報源を体系的に使い分ける能力が向上することを期待した。
情報検索の準備 2001/4/17 何をするために情報を収集するか(目的)、収集する情報をどのように利用するのか(目標)を明らかにして、情報検索のために必要な情報検索課題、情報検索内容、キーワード、情報検索式を決める。 1.氏名 2.学籍番号 3.情報検索分野 次の分野から興味のある1分野を選択する。 哲学、歴史、社会科学、自然科学、技術、工学、工業、産業、ビジネス、経済、政治、芸術、言語、文学、コンピューター、教育、娯楽、旅行、スポーツ、健康、ニュース、地域、環境、ファッション、大学、企業の動向、ビジネス分野、個人的な興味分野 4.情報検索課題 ____________________________________________________________________________________ 5.情報検索する内容 自分の意志で情報検索したい情報の内容を200から600字程度の文章で表現する。 この文章が作成できないと的確なキーワードを決めるのは困難です。 ________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________ 6.情報検索(情報収集)の目的と目標 上記の情報検索課題の情報を収集したい理由を200〜600字程度の文章で表現する できる限り目的と目標に区別して、自分の意志で記入すること。 目的:何をするために情報収集をするか、収集した情報を使って何をするのか。 目標:情報収集の到達目標、情報の利用方法など、目的を具体化したもの。 __________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________________ 7.日本語のキーワードの決定 検索課題の情報検索をする場合に重要と思われるキーワードを重要と思われる順に、3語〜5語記入する。最低3語は必ず記入する。 1___________________________________ 2___________________________________ 3___________________________________ 4___________________________________ 5___________________________________ 8.英語のキーワードの決定 検索課題の情報検索をする場合、重要と思われるキーワードを重要と思われる順に、5語記入する。 1___________________________________ 2___________________________________ 3___________________________________ 4___________________________________ 5___________________________________ 9.検索式 重要と思われるキーワードを3〜5語使用して、論理式(and、or、not)を使った検索式を作る。 __________________________________________________________________________________
図2 情報検索の準備用紙
3−3情報検索の準備
情報検索の準備用紙を図2に示す。情報検索を効率的に行うには情報収集する情報の内容を明確にするとともに、情報収集の目的や目標あるいは収集した情報の利用方法も事前にできる限り明らかにする必要がある。情報収集の目的を明確にしないまま情報検索を実行すると、情報収集する情報の範囲が広くなり、収集する情報の量が増える割には本当に必要な情報が収集できない状況に陥りやすい。情報検索の準備用紙は、情報検索対象分野、情報検索課題、情報検索内容、情報検索の目的と目標、キーワード、情報検索式を記入することにより、効率的な情報検索ができるように構成されている。
情報検索の前にできる限り情報検索課題を明確にすることが必要であるにもかかわらず、問題意識を持って情報検索課題を決定できる学生は少なく、漠然とした内容の情報検索課題を記入する学生が多いのが現状である。そこで最初に提示された情報検索対象分野から1分野を選択する。対象分野を明確にすることにより、情報検索内容を具体化する手がかりを得ることができると考えられる。分野を選択した後、情報検索する内容を200から600字で表現する。最終的にキーワードで情報検索することになるので、情報検索課題を文章で的確に表現できれば情報検索に必要なキーワードはその文章から選択すれば良いことになる。情報検索課題の概念を直接キーワードや複数のキーワードからなる情報検索式に置き換えることは学生にとって非常に難度が高いが、情報検索課題を文章で表現しそこから必要なキーワードを選択すればキーワードの選定や情報検索式の作成が容易になると考えられる。
次に、情報検索の目的と目標を200から600字で表現する。目的とは何をするために情報収集をするか、収集した情報を使って何をするのかという本人の意志を確認する内容である。目標は何をするために情報を収集するか(到達目標)、収集する情報をどのように利用するのか(利用方法)を明らかにする内容で、情報検索の結果からどの水準の情報を収集すれば良いか判断する基準となる。情報検索の目的と目標を事前に明確にできることは、情報を収集・整理・加工・分析する基準を事前に明らかにできる能力であり、情報活用リテラシーの非常に重要な要素である。
最後に情報検索する内容から情報検索に必要となるキーワードを重要と思われる順に3〜5語を取り出し、取り出したキーワードを使用して情報検索内容を論理式で表現する。この情報検索の準備用紙の書式を以後の情報検索で繰り返し使用する。
3−4 キーワードの理解
キーワードは1つの概念を簡潔に表現するものであり、情報検索はキーワードを組み合わせて概念を絞り込む操作であることを指導する。特殊な固有名詞を使う場合を除き、キーワードを少なくとも3語を組み合わせないと概念の絞込みが不足することも指導する。情報検索における情報の主体はテキスト情報であり、テキスト情報はキーワードに分解できる。従って情報検索はテキスト情報を構成するキーワードが表現する概念を複数組み合わせれば実行できることを説明する。新聞記事の原文と原文に相当する新聞記事データベースの内容を比較することにより、新聞記事情報を構成する全ての語が情報検索キーワードになること、記事内容を的確に表現する少数のキーワードを組み合わせ情報検索が実行可能になることを実感できるように説明する。資料として、新聞記事とそれに対応する新聞記事データベースの出力を対比したものを配布する。表4に新聞記事の原文と、原文に相当する新聞記事情報データベースの違いを説明した内容を示す。
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新聞記事の原文 |
記事データベース |
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テキスト |
見出し (フォーマット有り) |
見出しテキスト |
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副見出し(フォーマット有り) |
副見出しテキスト |
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本文 (フォーマット有り) |
本文テキスト |
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写真 |
――― |
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図表 |
――― |
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写真、図表の説明文 |
説明文テキスト |
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書誌事項 |
発行日 (紙面のヘッダーに記載) |
発行日 |
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朝夕刊の別(紙面のヘッダーに記載) |
朝夕刊の別 |
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掲載ページ(紙面のヘッダーに記載) |
掲載ページ |
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――― |
写真の有無 |
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――― |
文字数 |
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――― |
記事番号 |
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――― |
著作権者 |
表4 新聞記事の原文と、原文に相当する記事データベースの違い
学生は見出しを含む400〜800字の新聞記事を選択しテキスト文に変換する。テキスト文を全てキーワードに分解し漢字コード順に並び替えた後、重複を除いたキーワードリストを作成する。キーワードリストから情報検索に重要と思われる概念を表すキーワードを3から5ワード選択する。以上の結果をレポートとして提出する。なお、固有名詞のように最小の概念を表現する語が良いキーワードであることを具体例で指導する。
情報の主体はテキスト情報であること、テキスト文を構成する最小の概念を表現する語が良いキーワードとなること、概念を表現するキーワードは名詞であることの3点について、2001年度に提出されたレポートでは、約7割以上に大きな問題はなかった。逆に、テキスト文を構成する全ての語をキーワードとして選択できない、見出しをキーワードとして指定できない、図表や写真の説明文をキーワードとして指定できない、数字をキーワードとして選択できないの4点について複数のレポートで間違いが認められた。テキスト文を自分で作成せず、新聞記事データベース、Webページ、新聞記事CD-ROMから記事をコピーし、その後で新聞記事を捜したレポートではキーワードの理解は得られ難かった。
3−5評価
授業評価は授業の最終回に情報検索アンケート用紙に記入する方式で実施した。情報検索アンケート用紙を図3に示す。レポートの提出確認と学生によるレポートの自己評価、選択式の理解度の確認、記述式の授業内容に関する質問の3部から構成されている。なお、本文中における各情報検索の結果は、最も印象に残ったレポートとその理由を記入してくださいという記述式の授業内容に関する質問に対する回答をもとにまとめた。
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学籍番号 氏名 グループ番号 |
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2001/7/3 |
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1.レポートの提出確認と自己評価 |
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自己評価:5非常に良くできた 4良くできた 3普通にできた 2良くできなかった 1できなかった |
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レポート |
確認 |
検索課題と情報収集できた内容 |
自己評価 |
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R1 |
新聞記事のキーワード |
提出 未提出 |
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5 4 3 2 1 |
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R2 |
インターネットWeb情報の検索 |
提出 未提出 |
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5 4 3 2 1 |
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R3 |
新聞記事情報の検索 |
提出 未提出 |
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5 4 3 2 1 |
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R4 |
図書および雑誌記事情報の検索 |
提出 未提出 |
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5 4 3 2 1 |
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R5 |
DIALOG情報の検索 |
提出 未提出 |
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5 4 3 2 1 |
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自己評価点(R1-R5の合計点数×4) |
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2.理解度の確認 |
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Q1 |
最も良く情報収集ができたのはどの検索ですか? |
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1インターネット,2図書,3雑誌,4新聞,5DIALOG 6ない |
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Q2 |
情報検索の授業で情報収集能力は向上したと思いますか? |
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1非常に向上した,2向上した,3向上していない, 4不明 |
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Q3 |
情報収集に利用すると良い結果が得られると思うのはどれですか? |
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1インターネット,2図書,3雑誌,4新聞,5DIALOG 6使用しない |
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Q4 |
キーワードの概念を理解できましたか? |
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1非常に良く理解できた 2良く理解できた 3良くできなかった 4できなかった 5不明 |
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Q5 |
and, orを使って検索式を作成できるようになりましたか? |
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1非常に良くできる 2良くできる 3良くできない 4できない 5不明 |
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Q6 |
今後も情報収集に情報検索を利用しようと思いますか? |
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1常に利用したい 2時々利用したい 3めったに利用しない 4しない 5不明 |
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Q7 |
英語情報を今後も利用しようと思いますか? |
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1常に利用したい 2時々利用したい 3めったに利用しない 4しない 5不明 |
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Q8 |
PC画面上からのレポートの提出に問題はなかったですか? |
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1全く問題ない 2大きな問題は無かった 3時々問題があった 4問題あった 5不明 |
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3.情報検索の授業内容 |
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1)最も印象に残ったレポートとその理由を記入してください。 |
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2)情報収集のために最も重要なことは何だと思いましたか? |
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3)受講者が多く説明をする時間を充分とれませんでした。理解できなかった点があれば記入してください。 |
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4)その他に情報検索の授業で気が付いた点などあれば自由に記入してください。 |
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図3 情報検索アンケート用紙
4.データベースを使った情報検索
無料のデータベースから始め情報検索に慣れた後で有料のデータベースを使用し、授業に要する経費を抑えるように授業の順序を構成した。2001年度は最初に検索エンジン、次に雑誌記事・図書情報検索、新聞記事情報検索を行い、そして最後にDIALOG情報検索を行った。学生はデータベース毎に自ら情報検索課題を決定し、図2に示した情報検索の準備用紙に必要事項を記入し、準備用紙に基づいて各データベースを使った情報検索を行い、その結果収集できた複数の情報を再構成して文章にまとめレポートとして提出する。
4−1 図書情報検索
4−1−1指導のポイント
図書情報は特定の分野に関する情報を体系的にまとめたものであり、未知の分野や経験の少ない分野で情報収集を行う場合や、大学教育において最初に基本的な学問知識を得るために適している。学生の利用頻度が高いインターネットWeb情報から基本知識を収集するより、図書情報から短時間に信頼性のある知識を得ることができることを実感できるように指導する。図書データベースは情報検索対象となるキーワードが表題、著者、発行所、発行年などに限定されており、キーワードで絞り込み情報検索を行うと必要な情報が漏れる可能性が非常に高いことから、少ないキーワードによる情報検索方法を指導する。1キーワードによる情報検索を基本とし、キーワード毎の情報検索結果を自分の目で確認して絞り込むことを繰り返すよう指導する。
図書情報検索は情報の所在を明らかにするにすぎないため、情報収集のためには実際に図書館に出向いて原文である図書を捜し出すことが不可欠であることを指導する。原文図書を捜すには時間と労力が必要なこと、また図書情報検索結果が得られても原文図書が近くの図書館にある確率は低いこと、そのため情報検索結果をなるべく多く保存する必要があることを説明する。さらに大学外の図書館を利用する方法も指導する。
4−1−2情報検索内容
提示された20以上の学問分野から個人別に興味のある1分野を選択し、図書情報検索課題を決定する。情報検索内容を200
〜600字程度以上の自分の文章で具体的に記入する。さらに何をするために情報収集をするか、どのように利用するかなど情報検索の目的と目標を200 〜600字程度で記入する。情報検索内容の文章から重要と思われる概念を表現するキーワードを3語選択する。情報検索の準備が終了したら、Webに公開されている国立国会図書館の和図書U1)、学術情報センターNACSIS
WebcatU2) 、日本書籍出版のBooksU3)から2種類のデータベースを使用し、基本的に最も重要だと思われる1キーワードを使用して図書情報検索を行い情報検索結果を保存する。
情報検索結果のリストから情報検索課題に適合すると思われる本を選定し、まず本学の図書館で選定した図書を捜し出す。本学の図書館に無い場合は学外の図書館、例えば新潟県立図書館や沼垂図書館などの市町村立図書館、新潟大学などの大学図書館で捜し出す。
4−1−3レポート作成
レポート項目は以下のとおりである。
1)情報検索課題、情報検索内容、情報検索の目的と目標、選択したキーワード
2)使用した2種類のデータベース名、2種類のデータベース毎の実際に使用した情報検索式(1語の場合は1語のみを記入)、情報検索期間、情報検索対象、情報検索結果の件数
3)2種類のデータベース毎に、情報検索により得られた書誌事項から判断して、情報検索の目的に合うと判断される図書情報が情報検索結果件数に対して占める割合を%で表示した適合率
4) 実際に図書館で捜し出した図書の書誌事項(書名、著者名、発行年、発行所)と捜し出した図書館
5)情報検索結果の中から重要と思われる上位3冊の図書の書誌事項
6)捜し出した1冊以上の図書から得られた情報を1000から2000字で要約した内容
4−1−4図書情報検索の結果
図書情報検索と雑誌記事情報検索は共通の課題で行ったため、アンケートも図書・雑誌記事情報検索としてまとめて実施した。2001年度の授業終了後実施した授業に関するアンケートの中で最も印象に残ったレポートとして図書・雑誌記事情報検索をあげた回答は有効回答件数274件中46件あった。
興味のある知識が得られた、以前から興味のあった分野の知識が得られた、疑問に思っていた内容が明らかになった、今までより知識が深まった、詳しい情報が得られた、今までの知識より新しい情報を得られた、内容がまとまっていてまとめやすかった、インターネットWeb情報よりまとめやすかったなど情報源の構成で想定したように、まとまった知識が得られたという内容が21件と最も多かった。自分の無知を痛感した、自分の考えと同じ情報を見つけた、調べていて面白かった、沢山の本を読んだとなど、知識が得られたことに関連すると思われる内容も7件あった。さらに大学外の図書館に行くのが大変だった、情報検索の授業なのに自分の足で調べるとは思わなかった、時間と労力がかかった、情報収集に時間がかかった、本が見つからなかったなど情報源である原文の入手が大変であることを実感した内容が12件あった。以上の結果から、少なくとも図書・雑誌記事情報検索が印象に残った学生の間では、図書情報は内容のまとまった基礎知識を得るために適していること、および原文図書を捜し出すにはかなりの労力が必要であることを理解できたと言える。他の学生でもある程度同様の理解ができたと考えられる。
情報源の構成で想定した以外の内容として、情報を集めるのに初めて図書館へ行った、図書館で図書や雑誌を捜したのは初めてであった、めったに行かない図書館へ行った、日曜にもかかわらず多くの人が図書館で勉強していたなど図書館の利用に関する6件があった。なお、Web経由による各図書館の蔵書情報検索が近年可能になり、以前のように図書館に行って始めて蔵書がないことが判明するというような大きな障害は無くなった。
4−2 雑誌記事情報検索
4−2−1指導のポイント
雑誌情報は特定の分野や話題に関してある程度の内容のまとまりを持った週〜月の単位の情報である。雑誌は独立した記事から構成されているので、雑誌が対象とする分野の中からさらに個別の記事が取り上げている話題に関してまとまった情報を得ることができる。基本知識を既に有している分野で比較的新しくかつまとまりのある内容を得る場合の情報源として適している。図書により基本知識を得て、そのあとで雑誌記事情報を利用すると、新しい情報を効率的に理解できることを説明する。学会誌などの専門誌からは最新の技術情報や開発情報を収集できること、遡及情報の中から現在の研究や開発に役立つ情報を得ることができ古い情報でも利用価値があることを説明する。
雑誌記事情報検索は雑誌の中の1記事毎に情報検索が可能であるが、その結果は雑誌記事情報の所在を明らかにするにすぎないため、図書情報と同じように情報収集のためには実際に図書館に出向いて原文である雑誌を捜し出す必要があること、また原文を掲載する雑誌が近くの図書館にある確率は図書以上に低いことを説明する。
4−2−2情報検索内容
提示された20以上の学問分野から個人別に興味のある1分野を選択し、基本的には図書情報と同じ情報検索課題を設定し、重要と思われるキーワードを3語選択する。指定されたグループのIDを使用し、NICHIGAI/WEBサービスの雑誌記事索引ファイルに接続するU4)。雑誌発行年から最近3年分を選択し、1キーワードを入力し情報検索を実行する。情報検索結果の件数が多い場合は、キーワードを2語にし再度情報検索を実行する。絞込み結果が200件以上の場合は雑誌発行年を最近1年分にするか雑誌分野を限定する。専門的な情報が多いのでできる限り最小の概念となるキーワードを使用する。結果の表示が可能になる件数まで絞込検索を行い情報検索結果をファイルに保存する。次の人が使えなくなるのを避けるためページの上部と下部にあるログアウトをクリックし終了することを強く指導する。
情報検索結果のリストから情報検索課題に適合する雑誌記事が掲載されている雑誌を本学の図書館で捜し出す。本学の図書館に無い場合は学外の図書館で捜し出す。さらに雑誌から捜し出した記事の原文を2件以上読んで得られた情報を要約する。
4−2−3レポート作成
レポート項目は以下のとおりである。
1)情報検索課題、情報検索内容、情報検索の目的と目標、選択したキーワード
2)実際に使用した情報検索式(1語の場合は1語のみを記入)、情報検索期間、情報検索対象、情報検索結果の件数
3)情報検索により得られた結果の書誌事項から判断して、情報検索の目的に合うと判断される雑誌記事情報が情報検索結果件数に対して占める割合を%で表示した適合率
4)
実際に図書館で捜し出した雑誌記事の書誌事項(表題、著者名、雑誌名、発行年、巻、号、ページ、発行所)と捜し出した図書館
5)情報検索結果の中から重要と思われた上位3記事の書誌事項
6)捜し出した2件以上の雑誌記事情報を1000から2000字で要約した内容
4−2−4雑誌記事情報検索の結果
図書・雑誌記事情報検索としてアンケートを実施しため、4−1−4図書情報検索の結果にまとめた。
4−3 新聞記事情報検索21,22,23)
4−3−1指導のポイント
新聞記事情報は一般の多くの人を対象にしているため分りやすい内容で1記事毎に独立した内容を持っている。テキスト情報が基本であり話し言葉を主体とするテレビに比べて正確であり、詳細な情報を伝えることができる。情報検索の授業では情報(知識、データに対する情報)の情報源として雑誌記事と新聞記事情報を設定したが、雑誌記事が専門性のある情報であるのに対し新聞記事は広い分野を対象とした日単位の一般向け情報といえるので、知らない事柄についてとにかく何か手がかりを得たい場合や新しい情報を知りたい場合に利用価値が高いことを説明する。
新聞記事は毎日のニュースから成立しており、新聞を読むことにより個々の記事から新しい情報を得ることができる反面断片的な情報になりがちである。しかし、特定の情報を時系列的に並べて見ると個々の新聞記事情報から読み取るのが困難な社会的変化などを読み取ることができるようになる。新聞は新しい記事に価値があり古くなると価値がなくなると思われがちであるが、新聞記事をデータベースとして情報検索できるようになると古い新聞記事情報に価値が出ることを説明する。過去に遡って情報を調べることを遡及情報検索といい新聞記事情報の有効な利用方法であることを説明する。新聞記事の見出しをキーワードに使った情報検索は遡及情報検索に有効であること、さらに地方版の利用も可能であることから特定地域の情報を検索するのにも便利であることを説明する。新聞で使用される言葉はかなり統一されているので、情報検索の前に情報検索課題に類似の新聞記事を捜し出すことができればキーワードの選択に非常に有用であることも指導する。新潟における新聞の配達形態には夕刊が含まれておらず、朝刊は12版でデータベースの情報である14版とは内容に違いが出ることを補足する。朝日新聞記事情報の検索方法にはパワフル検索とシンプル検索があるが、最も重要なキーワードを見出し検索のキーワードに使用し、他のキーワードを本文検索に使用できるパワフル検索で行うよう指導する。
4−3−2情報検索内容
個人別に、全紙面、総合面、国際面、経済面、家庭面、科学面、特集面、社会面、スポーツ面から興味のある1分野を選択し情報検索課題を決定する。情報検索内容を200
〜600字程度の文章で具体的に記入する。さらに何をするために情報収集をするか、どのように利用するのかなど情報検索の目的と目標を200 〜600字程度で記入する。情報検索内容の文章を参考にして重要と思われるキーワードを3〜5語選択する。情報検索の準備が終了したら、指定されたグループのIDを使用し、朝日DNAforL(デジタルニュースアーカイブ・フォーライブラリー) に接続するU5)。情報検索による結果を見ながら、キーワードの数と見出しと本文の区別を変えて試行錯誤を繰り返し最適の情報検索条件を見つける。
4−3−3レポート作成
レポート項目は以下のとおりである。
1)情報検索課題、情報検索内容、情報検索の目的と目標、選択したキーワード
2)絞り込み情報検索の件数(キーワードの数を1から2,3,4,5語と増加させた場合のそれぞれの件数)
3)実際に使用した情報検索式(見出し、本文の別を全キーワードに記入する)、情報検索期間、情報検索結果の件数
4)得られた20件以上の記事の内容から理解できた時系列的な変化を400〜800字程度以上にまとめた内容と、20件以上の記事の一覧(発行年月日と見出し)
5)時系列的な内容の変化からみた将来の予測とその理由を400字程度以上で記述した内容
4−3−4新聞記事情報検索の結果
2001年度の授業終了後実施した授業に関するアンケートの中で最も印象に残ったレポートとして新聞記事情報検索を挙げた回答は有効回答件数274件中48
件あった。過去から現在に至る経緯がわかった、個別企業の推移が良く理解できた、時代毎の最新情報が入手できるので変化が理解しやすかった、流行が繰り返されるのが面白かった、国の対応が変化しているのが分かった、内閣支持率の変化が面白かった、喫煙に対する社会の変化を知ることができたなど、最初に指導のポイントで想定したような、遡及情報により時系列変化や社会的変化を読み取れたことが印象に残ったという内容が10件あった。高齢化、サッカー、日本の景気、温暖化など日頃興味を持っていた事柄について手がかりとなる情報を得られたという理由が15件と最も多かった。また、たばこ、エイズ、メールなど身近な情報を情報検索できたという理由も3件あった。情報検索前より課題に対する理解が深まった、まとめて読み返すと詳しく理解できた、予想以上に情報量があったと情報のまとまりを評価する意見も7件あった。他に、インターネットWeb情報より多くの情報をノイズなく得られた、過去に現在を予測した記事に考えさせられた、毎日捨てている情報を使用できたという意見があった。
以上の結果から、とにかく手がかりとなる新しい情報を得ることができること、毎日のデータに近い記事を遡及情報として扱うことにより時系列変化や社会的変化を読み取ることができることの理解ができたといえる。なお、公衆電話回線を使用していた時に問題であったデータベースシステムの使いにくさの指摘はなくなり、むしろ使いやすさを指摘する意見が多かった。
4−4−1指導のポイント
インターネットWeb情報は他のデータベース情報と異なり、内容は情報発信者の自由であり多種多様の情報が混在していること、情報源は個々のサーバに分散しており図書館のように集中管理できないこと、インターネットWeb情報はWebページが単位の比較的短い情報であること、画像情報が含まれているため非常にわかりやすい内容が多いことを説明する。
インターネットWeb情報を検索する検索エンジンは商用データベースの1種であるが利用料金を取らず広告収入による運営を行っている点が他のデータベースと異なる。検索エンジンは機械的に情報をデータベース化しており、完全なフリーキーワードによるデータベースと言える。基本的な情報検索機能を提供する検索エンジンは少ないこと、情報収集範囲が非公開であること、商業的運営が必要なことなど情報検索システムとしての問題点を説明した上で、1種類の検索エンジンのみに頼ることは危険なので必ず複数の検索エンジンを使用することの重要性を説明する。また、インターネットWeb情報全体では英語の情報量が圧倒的に多く、日本語の情報はサーバ数から推定すると全情報の4%以下となり、本格的に情報を収集するときは英語情報の検索が必要なことを指導する。他のデータベースと異なり検索エンジンは、情報検索結果からリンク機能により即座に原文を個々のサーバから入手することができる。従って、検索エンジンを使用することにより情報検索時点における最新Webページ情報を即座に得ることができることを説明する。Yahooなどの検索エンジンではリンク機能を使いリスト方式(カテゴリー方式)による情報検索が可能になっている。この場合は情報検索に必要な目的や目標が無くても形式的には情報検索をすることが可能となるが、目的や目標の明確化なしに本来の情報検索は実行できないことを指導する。
4−4−2情報検索内容
個人別に、提示された学問分野とYahooのカテゴリー分野を併せた約30の分野から1分野を選択し情報検索課題を決定する。自分の意志で情報検索したい情報の内容を200から600字程度の文章で表現する。さらに何をするために情報収集をするか、どのように利用するのかなど情報検索の目的と目標を200
〜600字程度で記入する。情報検索内容の文章を参考にして日本語のキーワードを重要と思われる順に3〜5語選択する。同様に英語のキーワードも重要と思われる順に3〜5語選択する。情報検索の準備が終了したら、同じ情報検索課題について日本語情報と英語情報の両方で情報検索を行う。英語情報、日本語情報ともリスト方式(カテゴリー方式)とキーワード方式で情報検索を行い、計4種類の検索エンジンを使用する。2001年度は日本語情報では、リスト方式としてYahoo日本語版U6)を、キーワード方式としてGoogleU7),
gooU8), infoseek 日本語版U9)から学生が1検索エンジンを選択して使用した。英語情報は、リスト方式としてYahoo、キーワード方式としてGoogleU7),
AltaVistaU10)から学生が1検索エンジンを選択して使用した。それぞれの検索エンジン毎に最低5サイトの情報を収集するよう指示する。キーワードをどの順で何語使用するかは、試行錯誤で情報検索を繰り返した結果から自分で決めるよう指導する。
4−4−3レポート作成
レポート項目は以下のとおりである。
1)情報検索課題、情報検索内容、情報検索の目的と目標
2)日本語リスト方式(Yahoo日本語版)の情報検索で得られた最低5サイトの情報を各100〜400字で記述した内容とURLリスト
3)英語リスト方式(Yahoo)の情報検索で得られた最低5サイトの情報を各100〜400字で記述した内容とURLリスト
4)キーワード方式で使用した日本語と英語の検索エンジン
5)情報検索内容から選択した3〜5語の日本語キーワード
6)日本語キーワード方式の検索エンジンでキーワードの数を1から2,3,4,5語と増加させた場合の絞り込み情報検索の件数
7)実際に使用した日本語キーワードによる情報検索式
8)日本語キーワード方式による情報検索で得られた最低5サイトの情報を各100〜400字で記述した内容とURLリスト
9)情報検索内容から選択した3〜5語の英語キーワード
10)英語キーワード方式の検索エンジンでキーワードの数を1から2,3,4,5語と増加させた場合の絞込み情報検索の件数
11)実際に使用した英語キーワードによる情報検索式
12)英語キーワード方式による情報検索で得られた最低5サイトの情報を各100〜400字で記述した内容とURLリスト
13)4検索エンジンの情報検索結果を比較しそれぞれの検索エンジンの特徴を各200〜400字で記述した内容、日本語と英語の検索エンジンを比較した時のそれぞれの特徴、キーワード方式とリスト方式を比較した時のそれぞれの特徴
4−4−4インターネットWeb情報検索の結果
2001年度の授業終了後実施した授業に関するアンケートの中で最も印象に残ったレポートとしてインターネットWeb情報検索をあげた回答は有効回答件数274件中90件あった。興味を持って調べた、興味のある内容なので詳しく調べたが18件で最も多かった。また興味があるので情報検索が楽しかった、面白かったが7件あり、実際に情報が得られたが9件あった。他の情報検索に比べ自分の興味の高い課題を選択した場合が多かったので主体的な情報検索が行われた結果と考えられた。一方、英語の情報検索が大変であった、英語の和訳が大変であった、和訳がとても大変であった、和訳が本当につらかったなど英語に関するものが17件あった。情報リテラシーを日本において向上させるためには英語の障壁が非常に高いことを示す結果となった。Yahooしか使っていなかったが他の情報検索方法が分った、Yahooの詳しい使い方が分った、YahooよりもGoogleのほうに情報が多いことが分った、検索エンジンの新しい使い方が分った、キーワードさえしっかりしていれば英語情報検索も可能である事が分った、単にキーワードを入れるだけの情報検索方法しか知らなかったのでカテゴリー情報検索やAND、NOTを使って絞り込み情報検索を使用したほうが良い情報を入手することができることを知ったなど検索エンジンの使用に関するものが11件あった。学生はYahooなどの代表的な検索エンジンを日常的に利用しているが単純な使用しか行っていないと思われた。少数回答ではあるが、外国と日本における見方が全く異なる、情報検索式のキーワードの順を変えるだけで件数が変わる、世界から見た考え方を知ることができた、情報検索方法が異なると結果が大きく異なるのに驚いた、古いデータが入手できなかったなど本質的な問題を指摘する内容があった。他に、時間がかかったが5件、大変がんばったが4件、大変だった2件、量が膨大であったなど情報量の多さに関する意見が5件あった。2年前まで多かった、東京ディズニーランドやハワイなどの娯楽や海外旅行に関する課題は殆ど見られなくなった。インターネット環境の進展により、簡単に思いつくような単純な内容は既に経験済みになっているためと思われた。このようにインターネットWeb情報が学生にとって日常利用する身近な情報になっていることから検索エンジンの正しい利用方法を早期に教育する必要性が高いと考えられた。
4−5−1指導のポイント
インターネットWeb情報と同様に英語の情報量が圧倒的に多いという現状に加え、重要な情報や価値のある情報は必ずと言ってよいほど英語で流通している状況、米国を中心とした情報技術の発展が情報の英語化をさらに促進している状況、英語への情報集中が進んで英語が情報の標準言語となっている現状を説明する。そしてその英語情報を扱う最大の情報検索システムがDIALOGであり、約450のデータベース(DIALOG情報検索システムに関してデータベースはファイルと呼ばれている)には専門性の高いデータベースや全文記事データベースが多く含まれており、世界中の情報は殆ど収録されていることを説明する。データベースの情報は開発の経緯から科学技術情報が最も多くビジネス関連情報がそれに次いで多いこと、DIALOG情報検索システムは特許に関連して使用されることが多いことを説明する。
世界中には多様な情報が流通し積極的に活用されている現状を実感できるように約450のデータベースから最適なデータベースを選択するDIALINDEX情報検索と、選択したデータベースを使用したキーワード情報検索の2種類の情報検索の手順を指導する。多数のデータベースから必要なデータベースを選択するということ自体が学生にとってかなり難しい概念なので、データベースを選択するDIALINDEX情報検索の概念と意義を実例を使って良く説明する。DIALINDEX情報検索が終了したら使用したキーワードと選択したデータベースが適当か指導する。問題がないことを教員が確認したら選択したデータベースの情報検索を実行する。正しい英語キーワードを選択するためにGoogleや
fastを利用すると効果的なことを補足する。
英文の構造は日本語と異なり語と語の間にスペースが入っているため単語そのものがキーワードとなり、文章からキーワードを切り出す必要がなく、日本語と比べ情報検索に適していることを説明する。正確な情報検索式の作成のため、前方一致情報検索の概念とその使用法、and検索より正確な情報検索となる(W)検索についても概念とその使用法を指導する。
4−5−2情報検索内容
3から4人のグループに分かれ、グループ別にDIALOG情報検索システムの8種の情報分野、Business、Government、Intellectual
Property、 Medicine and Pharmaceuticals、News、 Reference、 Science and Technology、
Social Sciences and Humanitiesから興味のある1分野を選択し、情報検索課題を決定する。グループで相談して情報検索内容を200 〜600字程度以上の文章で表現する。課題は新潟や佐渡に関する地域的な内容よりも、世界的に通用する内容が好ましいことを指導する。さらに何をするために情報収集をするか、どのように利用するのかなど情報検索の目的と目標を200
〜600字程度で記入する。情報検索内容の文章を参考にして重要と思われる日本語キーワードを5語選択し、相当する英語キーワードを5語(日本語1語に相当する英語は複数語になる場合がある)記入する。
1)データベースを捜す情報検索
情報検索の準備が終了したら指定されたグループのIDを入力しDIALOGWEBに接続する。Databases(DIALINDEX411に相当する無料データベース)と分野を選択し、情報検索式を入力する。選択した情報分野が選択されていることを確認して情報検索を実行する。情報検索結果からデータベース毎の情報検索件数を確認する。1000件を超え件数が多すぎる場合や、逆に少なすぎる場合は情報検索をやり直す。上位のデータベースの件数が情報収集の可能な件数(1000〜100件程度)であれば結果を保存する。情報検索結果件数の上位10データベースの中から、データベース一覧およびDIALOG
BlueSheet U11) を参考に情報検索に使用するデータベースを選択する。
2)選択したデータベースを使った情報検索
データベースを捜す情報検索結果に問題がなく教員の確認が終了したら選択したデータベースを使って情報検索を実行する。得られた結果から情報検索課題に合致すると思われる10件以上の記事を出力し、10件以上の記事の内容を日本語で要約する。フルテキストデータベースの場合はプリントアウトに時間がかかる場合があるのでディスクに保存し後で出力する。
4−5−3レポート作成
課題はグループで実行するがレポートは個人別に日本語でまとめて提出する。レポート項目は以下のとおりである。
1)情報検索課題、情報検索内容、情報検索の目的と目標
2)選択した日本語と英語の5キーワード
3)選択したデータベース名、データベース番号、選択理由、選択するために使用した情報検索式と情報検索結果の件数
4)選択したデータベースで最終的に情報検索に使用した情報検索式、対象期間と情報検索結果の件数
5)情報検索で得られた10件以上の記事の日本語による要約とそれぞれの記事の書誌事項
6)インターネットWeb情報との違いに関する考察
7)グループ番号と全員の氏名
4−5−4
DIALOG情報検索の結果
2001年度の授業終了後実施した授業に関するアンケートの中で最も印象に残ったレポートとしてDIALOG情報検索をあげた回答は有効回答件数274件中81件あった。英語を訳すのが大変であったが18件で最も多かった。DIALINDEXで情報検索に使用するデータベースを選択した後に何度も訂正の指摘を受けたが9件あった。時間がかかったが8件、苦労したが5件、難しかったが5件、理解できなかったが3件、提出できなかったなど課題が大変であったという内容が6件あった。グループで効率よく課題ができた、グループ課題なので進行が難しかったなどグループ課題に関する内容が8件あったが、グループ課題が良かったという評価と悪かったという評価が半々であった。情報の規模が膨大であった、情報量が多く専門的だった、これほど大きなデータベースを始めて使ったなど報情報量の多さを指摘した内容が8件あった。情報が多くてうまく捜せなかったが3件、データベースを情報検索することに驚いたが3件あった。非常に大変な課題であったという内容が大半であった中で、収集した情報の内容に関するものが4件あり、女性の権利がアジアで確立されていないのに驚いた、地球温暖化の危機が本当に迫っている、狂牛病が日本でも起こることを知り怖くなったなど情報を正確に収集できたグループもあった。特に狂牛病は実際に日本で発見される前の情報検索結果であった。
英語情報を扱った検索エンジンの結果と比較すると、両者共英語を訳すのが大変であったという内容が最も多かったが、DIALOG情報のほうが専門用語の頻度が高いため大変さの度合いが増したようであった。グループ課題は評価が分かれたが、授業の進行を工夫すれば情報リテラシー教育にとってグループ課題が効果的であることを示唆していた。
図3に示したアンケートの2001年度の有効回答数は276件であった。選択方式による理解度の確認、自由記述方式による授業内容の評価について以下に述べる。
5−1選択方式による理解度の確認
5−1−1最も良く情報収集のできた情報検索
最も良く情報収集のできたのはどの情報検索ですかの質問に対する回答数は有効回答数276件中270件であった。結果を図4に示す。学生が情報検索課題を自分で選択していることから、インターネットWeb情報検索が最も多いものの、新聞記事情報検索、図書情報検索、DIALOG情報検索に分散したことは、多様な課題に対し学生がある程度情報源を使い分けることができた結果と考えられた。

図4 最も良く情報収集のできた情報検索 図5 良い結果が得られると思われる情報検索
5−1−2良い結果が得られると思われる情報検索
情報収集に利用すると良い結果が得られると思われるのはどれですかの質問に対する回答数は有効回答数276件中272件であった。結果を図5に示す。前問と同様の情報源を回答する傾向が強くグラフもほぼ同様の傾向を示したが、インターネットWeb情報検索の割合がさらに高くなり、新聞記事情報検索と図書情報検索の割合が減少した。6割を超える学生はインターネットWeb情報検索で良い情報を収集できると考えていることから、今後はインターネットWeb情報の内容的な限界を実感できるような指導も必要になると考えられた。
5−1−3情報収集能力の向上
情報検索の授業で情報収集能力は向上したと思いますかの質問に対する回答数は有効回答数276件中272件であった。結果を図6に示す。非常に向上した、向上したを合わせると97%ととなり殆どの学生が情報収集能力が向上したと考えていた。インターネットWeb情報のように日常使用していながら知らなかった検索エンジンの新しい情報検索方法を習得したり、全く知らなかった情報検索方法を習得したりしたことから、情報収集能力が向上したと感じたと思われた。情報を有効に活用する能力が向上したことを示す結果と考えられた。
図6 情報収集能力の向上
5−1−4キーワードの概念の理解
キーワードの概念を理解できましたかの質問に対する回答数は有効回答数276件中274件であった。結果を図7に示す。キーワードの概念は非常に良く理解できた、良く理解できたを合わせて88.32%となった。3−2−1−3項で述べたように新聞記事をテキスト文に変換しキーワードに分解後、キーワードリストを作成するレポート内容に大きな問題はなかったことから、アンケート結果とレポートの実態は一致していた。テキスト文を構成する最小概念の語が良いキーワードとなること、概念を意味する重要なキーワードは名詞であることの理解が進んだものと考えられた。

図7キーワードの概念の理解 図8情報検索式の理解
5−1−5情報検索式
andとorを使って情報検索式を作成できるようになりましたかの質問に対する回答数は有効回答数276件中274件であった。結果を図8に示す。非常に良く理解できた、良く理解できたを合わせて86.86%ととなり、キーワードの概念の理解とほぼ同様の傾向を示した。インターネットWeb情報検索やDIALOG情報検索のレポートにおいて、and検索でキーワードを順に追加することにより情報検索回答件数が減少し情報の絞り込みができていたことはこの回答結果と一致した。インターネットWeb情報検索やDIALOG情報検索のレポートにおける情報検索式が充分な内容でなかったことを考えると、この回答は必ずしも情報検索式が的確に作成できたことを意味するものではなかった。
5−1−6今後の情報検索の利用
今後も情報収集に情報検索を利用しようと思いますかの質問に対する回答数は有効回答数276件中273件であった。結果を図9に示す。常に利用したい、時々利用したいを合わせると95.92%となり情報検索の有用性、利用価値は十分理解されていた。多くの学生が授業の前から検索エンジンを使ってインターネットWeb情報を利用しており、情報検索の重要性を理解する下地が既に存在していたことも影響していると考えられた。授業で使用した商用データベースにいつでも無料でアクセスできる情報検索環境の提供が学生の情報リテラシー向上に重要であることを示す結果となった。

図9 今後の情報検索の利用 図10 英語情報の利用
5−1−7英語情報の利用
英語情報を今後も利用しようと思いますかの質問に対する回答数は有効回答数276件中274件であった。結果を図10に示す。常に利用したい、時々利用したいを合わせると47.08%となり、図9の今後の情報検索の利用において常に利用したい、時々利用したいを合わせた95.92%に比べると半減した。しかしほとんどの学生が英語の検索エンジンを使ったことがなかったことから、英語情報もこれまで全く使っていなかったと思われるなかで、約半数の学生が常に利用したい、時々利用したいと答えたことは、英語情報の重要性について理解がある程度進んだと考えられた。
5−2自由記述方式による授業内容の評価
5−2−1最も印象に残った情報検索
最も印象に残ったレポートとその理由を記入してくださいという質問に対する回答数は有効回答数276件中276件で全てに回答があった。結果を図11に示す。インターネットWeb情報検索が31.52%と最も多く、DIALOG情報検索29.71%、新聞記事情報18.12、図書雑誌記事情報17.39%であった。DIALOG情報検索は図4に示したように最も良く情報収集ができた情報検索の回答では5.56%であったが、印象に残ったのはその約5倍の29.71%であったことは、英語で全ての操作を行ったため情報検索の実行と英語和訳の両面でかなり難度が高かったためと考えられえた。最も印象に残った理由は各情報検索の授業評価の項で示した。全体的として情報検索の結果に満足している内容が多かったことから、情報検索課題の個人別設定が自発的な情報検索の実行に効果があったと考えられた。

図11 最も印象に残った情報検索
図12情報収集のため重要な要因
5−2−2情報収集のため重要な要因
情報収集のために最も重要なことは何だと思いますかという質問に対する回答数は有効回答数276件中268件であった。結果を図12に示す。最も重要だと答えたのはキーワードの選択に関するもので146人と最も多く、半数以上の学生が情報検索においてキーワードの選択が重要であることを認識していた。これはキーワードの選択が情報検索結果を大きく左右することを授業で実感したことが大きく影響していると考えられた。続いて情報収集内容の明確化、情報検索式の作成、目的、目標の明確化など授業の指導内容に関する回答が多かった。根性、根気、忍耐、あきらめないこと、努力、集中力など授業では特に説明や指導をしなかった回答があったが、いずれも情報収集には非常に重要な要素であり、学生が身を持って情報収集には時間と労力が必要なことを習得できたといえる。同様に授業では指導しなかったが、多くの方法で調べること、事前調査の必要性、知りたい気持ち、やる気、不要な情報を捨てることなど、主体的に行動することの重要性を指摘する回答が学生の自発的意見として出てきた。これらは学生に情報活用能力が身に付いたことを示しており、授業の目的であった情報を有効に活用し学生が自分で主体的に考えて自ら行動できる能力が向上したと考えられる。情報検索は情報リテラシー教育の有効な1手段になり得ることを支持する結果となった。
表5 新潟国際情報大学図書館におけるデータベース利用実績
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1996 |
1997 |
1998 |
1999 |
2000 |
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日経ニューステレコン |
11 |
21 |
10 |
17 |
5 |
|
日経テレコンニュース21 |
- |
- |
- |
- |
2209 |
|
NICHIGAI/WEBサービス |
- |
- |
304* |
411* |
404* |
|
朝日DNAforL |
- |
- |
- |
875 |
651 |
* 管理のための使用を除いた利用実績
5−3情報検索環境
図9に示したように情報収集に情報検索を利用しようと思いますかの質問に対し、95.92%の学生が常に利用したい、時々利用したいと答えたことから、授業の後も学生の情報リテラシーの維持向上を図るには、授業で使用したデータベースを学生が使いたいときに何時でも利用できる環境を提供する必要があり、そのためには大学の図書館との連携が不可欠であると考えられた。授業開始の翌年の1996年から図書館に日経ニューステレコンの利用環境が整備され、1998年からNICHIGAI/WEBサービスの雑誌記事索引の利用環境が整備され、1999年からは朝日DNAforLの利用環境が整備された。さらに2000年からは日経テレコンニュース21が大学のホームページから利用が可能となった。表5にデータベース利用状況を示す。日経ニューステレコンのみが1分60円と有料であった。他のデータベースは契約料金体系が定額料金となったことから利用料金は図書館と大学の経費となり学生は無料で情報検索ができるようになった。日経ニューステレコンの利用件数の低さは有料制が大きな原因と思われた。無料でデータベース利用が可能になると利用件数が飛躍的に増加したことから、学生は料金を支払って情報を買う意識レベルにはないが、無料なら労力を使って情報検索を行うことから、情報検索の有用性や利用価値を理解していると考えられた。
6.結果と考察
6−1結果
情報検索の授業を情報リテラシー教育の一環と位置づけ、情報リテラシーの中でもネットワークリテラシーと情報活用リテラシーに重点を置いて、学生が自分で主体的に考えて自ら行動できるようになることを目的とし7年間授業内容の改善を重ねてきた。実際に流通している図書情報、雑誌記事情報、新聞記事情報、インターネットWeb情報、DIALOG情報を情報源として使用し、情報検索の技術的理解、情報の種類の体系的理解、事前準備の重要性の理解、キーワードの概念の理解、原文情報入手の重要性の理解、英語情報の重要性の理解を授業の主要項目として情報検索の授業を行ってきた。
その結果、情報源を使い分ける能力、情報検索能力、キーワードの理解力、検索式の作成能力、情報収集する内容を具体化する能力の向上が認められた。図書情報の知識情報としての再認識、新聞記事情報の遡及情報としての利用、インターネットWeb情報のキーワード検索、英語情報の重要性に関する理解が深まったことから、情報リテラシーの中でもネットワークリテラシーと情報活用リテラシーが身に付いたと考えられた。ほとんどの学生が授業後も情報検索を利用したいと考えていることから情報検索の有用性の理解が進んだ。情報検索の授業は学生が自分で主体的に考えて自ら行動できるようになるための教育手段として効果があり、情報リテラシー教育の重要な1分野になると考えられた。
6−2今後の課題
図書情報検索、雑誌記事情報検索の授業で原文の入手の指導を行ったように、情報検索の後に原文を入手できなければ情報収集が完結したことにならない。原文の入手のためには大学の図書館の蔵書だけでは到底カバーしきれず他の図書館、特に地域の図書館との連携が非常に重要となる。情報検索課題のレポート作成の際も、新潟県立図書館、新潟大学図書館、市町村の図書館に大変御世話になった。県立図書館を始め各図書館の蔵書情報検索がWeb上に公開されるようになり原文の入手に大変有効な手段となっている。さらに地域の図書館全体の一括蔵書情報検索サービスなど、地域の図書館が集まったバーチャル地域集合図書館による情報提供サービスが可能になれば、地域図書館は情報社会における新しい機能を持った情報基地になる可能性があると考えられる。
新聞記事情報の遡及情報検索はアメリカの新聞の場合DIALOG情報検索システムでほとんどの新聞記事を情報検索できるが、日本の場合新聞社毎に異なった情報検索システムでサービスが行われている。新聞社の資産をいかに活用するかという新聞社の情報プロデューサとしての権利が優先され、各種の新聞記事情報を調査したいといった利用者の要求はほとんど考慮されていない。これは情報の著作権は作成者にあり尊重されるべきだという認識ができつつある反面、優良な情報は社会的な資産でもあるという認識が新聞社側に欠如しているためとも思われる。教育機関向け料金体系が日本の各情報検索システムに存在するが、DIALOG情報検索システムに比べると利用制限が非常に多く、アカデッミクディスカウントの内容も充分とはいえない状況である。日本語の科学技術情報を提供しているJICSTファイルは教育機関向け料金体系でも情報出力料金が必要で、実質的にアカデッミクディスカウントの料金体系が存在しない状況である。JICST情報を英訳した情報をDIALOG情報検索システムで出力すると出力料金が不要で安価に利用が可能となるなど運用上の不整合が存在する。多くの税金がこれまでJICSTデータベース構築に投入されたことを考えるとアカデッミクディスカウントに対する理解が望まれる。また、全国の大学図書館の情報をデータベース化しているNACSISも1995年の授業開始当時から授業での使用を申し込んできたが、利用が研究目的に限られており教育用には認められないとの回答が続いている。これも多くの税金が投入された国の資産であるという観点に立てばすぐにでも使用が許可されても良いと考えられる。このように日本におけるデータベースの教育機関における利用環境は満足できる状況でない。情報は社会的な資産であるという認識が浸透しアカデミックディスカウント制度の拡大や使用制限の緩和などが早期に実現することを期待したい。なお、情報検索の授業は平成13年度私立大学等経費補助金特別補助に採択された。
学内における情報検索環境の整備や原文入手などの具体的指導に毎年ご協力を頂いています、情報センターの高井、丑田の各氏、および図書館の小片、吉原、佐藤の各氏に謝意を表します。また以前情報センターに在籍されていました関氏にも謝意を表します。
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