2012年度情報システム学科「卒業研究1」

講義要項掲載小宮山研究室紹介(B:人間と社会)

授業目的

人々の行動や考え方を“人と人との関係(社会)”に着目して“研究”することを目的とします。

また社会でもっとも求められている「集団で目標を達成する能力」をお互いに協力して高めます。

「学校」が既存の情報・知識を覚えるところであるのに対し、「大学」とは、新しい情報・知識を創造する(=研究する)能力を身につけるところです。人々について新しい情報を創りだすには、他者の視点を取り入れる必要があります。社会で役立つ卒業研究を行うために、そして卒業後、社会で活躍するためにゼミの仲間や、さまざまな人々と協力することを学びます。研究例を一つ紹介します。

研究例:ある食品メーカーの製品では、アレルギー表示がパッケージの前面に「アイコン」で表示されています。このアイコンは、単にアレルギーを持っている方だけでなく、消費者一般に製品の安全・安心感を伝えることができ、購買を促進していることを明らかにしてくれました。紅翔祭で一般の方に2種類のパッケージを実際に見てもらい調査しました。(彼はこのメーカーで元気に働いています。)

*他にも小宮山のホームページ(http://www.nuis.ac.jp/~komiyama/Semi2010.html) に研究例が紹介されています。

例について

どの研究も、自分の関心のあることについて、研究を検索するデータベースを用い、いままでの研究がどこまで進んでいるのか、がまだ足りないのかを探し出し(問題の発見)ています。そして探し出した問い(「映画の満足要因は何か」「なぜ、若年層の女性はスノーボードを始めたいと思っているのに始めないのか」など)の原因について複数の推理(仮説)を考えて情報システムを利用し検証しています。そして得られた結果に基づき、企画・対策を提案しています。

各回の授業内容

卒業研究1:ゼミで協力して実際に地域に役立つ活動を行います。2010年度はみんなでアイディアを出し合い、内野町おこしのための「1日限定の喫茶店」を開店しました。地域の食材を使い内野町をアピールすること、そして内野町に若者を呼び込むことを目指しました。

チームでの活動をしながら、各自、「研究計画」と「履歴書の自己紹介文」を執筆します。いずれも就職活動が本格化する3年次の2月までに終わらせておく必要があります。研究計画・自己紹介文の執筆は論理的な文章を書く大変良い練習です。また研究計画書が完成していると、研究のための総量が把握できているため、安心して就職活動ができます。2つの課題を作成するために図書館・データベースの利用法・研究方法の習得、面接の練習を行います。卒業研究1〜3までグループワークを行い、お互いの意見を参考にしながら進めます。

卒業研究2:研究計画が完成していると、研究のための総量が把握できているため、安心して就職活動ができます。必要な文献を読み進め、執筆を進めます。

ゼミでは、お互いの論文を発表し、意見を交換する他、研究に必要なことを皆で協力して学んでいきます。そして検証のための計画・準備を終わらせます。8月末日まで、草稿(検証前に書けるところは卒論を書いてしまいます)を完成させ、後期には分析結果を書き足せばよい状態にします(8月は就職活動があまりできない月です。ここで卒論を進めておきます。公務員試験受験者は試験日に応じて締め切りを変更します)。

卒業研究3:調査・分析等を行います。またお互いの草稿をテーマに、グループワークを行い、卒業研究を完成させます。また発表会の練習をとおしてプレゼンテーション能力を高めます。

成績評価方法

卒業研究1はグループ活動、研究計画書と自己紹介文、卒業研究2は草稿、卒業研究3は卒業論文と発表会によって評価します。

受講に当たっての留意事項


*詳細は小宮山のホームページ(http://www.nuis.ac.jp/~komiyama/)で公開します。志望理由の書き方が記してありますので、小宮山ゼミを希望する方は、必ず参照してください。
*2年生の春休みにサブゼミ(1日程度)を開きます。日程等は参加者の皆さんの都合に合わせます。
*2年次・3年次ともに先輩の卒業研究発表会には必ず出席してください。
*ゼミにおいて無断欠席は認めません。全員に迷惑が及びます。可及的速やかに連絡してください。

達成目標


*自分の研究が社会にどのような貢献・影響を及ぼすか考察してください。
*新しく、社会に役立ち、根拠のある情報を創りだしてください。
*情報システムを利用して研究する能力を身につけてください。

(関連する学習・教育目標:F)