JABEEによる認証制度について

日本技術者教育認定制度は、大学において技術者の基礎教育を行っているプログラム(学科やコース)を認定する制度であり、その認定団体として1999年11月に日本技術者教育認定機構(JABEE:Japan Accreditation Board for Engineering Education)が設立されました。設立の目的は、認定基準を満たしていると認定された技術者教育プログラムを公表することで、認定されたプログラムの修了生が、将来技術職等につくために必要な教育を受けていることを社会に知らせることです。したがって、JABEEによる審査は、教育プログラムの内容や質を保証するためのものであり、大学の提示する教育目標が、JABEEの要求する教育成果を含み、国際的な同等性を満たしているかどうかがチェックされます。

jabee

 経営情報学部 情報システム学科では、情報および情報関連分野における教育内容について2007年11月にJABEEによる審査を受け、2008年5月にJABEEの認定を得ることができました。また、2018年10月には日本技術者教育認定機構によるJABEE継続審査を受け、2018年4月から6年間の継続が認められました。その結果、認定されたプログラムの修了生にはJABEE認定プログラム修了書が交付され、文部科学省令で定める技術士資格一次試験免除の優遇措置が与えられるとともに、JABEE認定プログラムの修了生であることによる社会的評価が得られます。

JABEE認定プログラム修了書を得るためには

情報システム技術プログラム

経営情報学部 情報システム学科では、JABEE認定の情報システム技術者を育成するプログラムを、情報システム技術プログラム(JABEEプログラム)と呼び、それ以外のプログラムを情報システム一般プログラムと呼びます。

登録

JABEE認定プログラム修了書の取得を目標とする学生は、3年次の授業開始までに情報システム技術プログラム(JABEEプログラム)への登録を申告しなければなりません。申告を行った学生は自動的にプログラム履修生となります。申告を行わなかった学生は、情報システム一般プログラムに登録され、JABEE認定プログラム修了書は取得できません。(1年次と2年次には仮登録を行い、3年次に正式な登録を行います。)

認定に必要な授業科目

情報システム技術プログラム(JABEEプログラム)の学生は、以下の授業科目を履修しなければなりません。

<JABEE必修科目>

基礎ゼミナール1、基礎ゼミナール2(1年前期、1年後期)

英語(1年前期、1年後期、2年前期、2年後期、3年前期、3年後期)

統計学(1年前期)

経営学入門(1年前期)

情報システム(1年前期)

情報処理演習P1(1年前期、1年後期、2年前期、2年後期)

情報処理演習D(1年前期、1年後期、2年前期、2年後期)

科学と技術(1年後期)

情報論理(1年後期)

コンピュータシステム(1年後期)

システム数学(1年後期)

情報倫理(2年前期)

ソフトウェア開発(2年前期)

プログラミング入門(2年前期)

オペレーティングシステム(2年前期)

情報システム演習1、2(2年前期、2年後期)

ネットワークコンピューティング(2年後期)

情報システム設計(3年前期)

情報プロジェクト特論(3年前期)

情報システム開発(3年後期)

データベース論(3年後期)

卒業研究1、2、3、4(3年前期、3年後期、4年前期、4年後期)

卒業論文(4年後期)

<JABEE選択必修科目>

専門演習A(3年前期)もしくは専門演習D(3年前期)

学習・教育目標の達成度評価

JABEE認定プログラム修了書を得るためには、以下の表に示す情報システム技術プログラムの学習・教育到達目標(A)~(G)のすべてについて達成度が評価基準を満たしていることが必要です。

学習・教育到達目標の達成度評価基準は以下の通りです。

学習・教育目標 達成度評価基準
(A)健全な社会生活を営むための常識を持ち、地球的視点から多面的に物事を考え、他者と協力して問題解決にあたることが出来る力を育成する ・基礎ゼミナール1および基礎ゼミナール2の期末成績評価がC以上
・3年次終了時において、統計学および科学と技術を含む基礎科目を34単位以上取得
(B)グローバルなネットワーク社会で活躍するための、国際理解とコミュニケーションに必要な英語力の基礎を育成する ・英語1A,1B,1C,2A,2B,2C,3A,3B,4A,4B,5A,6Aの評価がC以上
(C)パソコンとインターネットの利用方法を習得し、仕事や生活に活用できる力を育成する ・情報処理演習入門,M,D,H,P1,P2のうち1つ以上の期末成績評価がC以上
(D)物事の仕組みをシステム的に考え、データを重視した論理的な判断が出来る力を育成する ・情報論理およびシステム数学の期末成績評価がC以上
・統計学の期末成績評価がC以上
・情報処理演習P1および情報処理演習Dの期末成績評価がC以上
・プログラミング入門およびソフトウェア開発の期末成績評価がC以上
(E)情報システム学について理解し、情報システム領域の基本的な専門技術を習得する。特に情報システム開発技術を習得することにより、情報システムの開発に携わることができる技術力を育成する ・情報システム期末成績評価がC以上
・コンピュータシステム期末成績評価がC以上
・オペレーティングシステム期末成績評価がC以上
・データベース論の期末成績評価がC以上
・情報システム開発、情報システム設計および専門演習Aまたは専門演習Dの1つ以上の期末成績評価が各々C以上
・ネットワークコンピューティングの期末成績評価がC以上
・経営学入門の期末成績評価がC以上
・情報倫理の期末成績評価がC以上
・情報システム演習1および情報システム演習2の期末成績評価がC以上
(F)チームまたは個人として、目標を設定し、自主的・計画的に情報を集め、考察し自らの見解を加えて記述し発表する力を育成する ・情報システム特論、卒業研究1,2,3,4、卒業論文の評価が各々C以上
(G)情報システムの企画、設計、構築の面から、情報技術を問題解決に応用できる力を育成する
また、情報システムを構成するコンピュータ技術とネットワーク技術の面から、情報技術を問題解決に応用できる力を育成する
・3年終了時において情報システム学科講義専門科目の単位数が20単位以上であり、期末成績評価が各々C以上

JABEE認定プログラム修了書の授与

情報システム技術プログラム(JABEEプログラム)に登録を行った学生のうち、学習・教育到達目標(A)~(G)のすべてについて達成度評価基準を満たしている学生には、卒業時にJABEE認定プログラム修了書が授与されます。達成度評価に使われている授業科目の評価が1つでも基準を満たしていない場合は、JABEEプログラム認定が受けられませんので、認定を受けようとする学生は1年次の時から注意して履修してください。

情報システム技術プログラム(JABEEプログラム)登録の抹消

情報システム技術プログラム(JABEE プログラム)に登録した学生が、登録を抹消することは、4年次開始以前ならばいつでも可能です。3年次終了時に、卒業研究3を履修する条件を満たしていない、または、学習・教育目標(F)の卒業研究3、4および卒業論文を除くすべての学習・教育到達目標において、達成度が評価基準を満たしていない場合は、登録を抹消しなければなりません。ただし、休学期間については考慮する場合があります。