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NMRレーザー研究で成果大学閉鎖の中で研究を継続mnateオークランド大学法科大学院ヨハネス・ケプラー大学――国際文化学科 准教授 熊谷卓――情報システム学科 教授  近山英輔2019年9月より1年間、NZ・国立オークランド大学法科大学院で研究に従事した(ただし執筆時点ではNZに滞在中)。ここでは当該期間の諸経験について、主として研究環境および中国に端を発するCovid■19蔓延のNZでの状況について紹介する。NZには現在11の大学があり、そのすべてが国立である。その1つがオークランド大学アのリンツ市にあるヨハネス・ケプラー大学のM■ller研究室に昨年9月から1年間滞在し、NMRレーザー・スピンノイズの研究を行ってきました。日本にこの分野の研究者は知る限りいません。スピンノイズは時間不足だったのですが、NMRレーザー研究はまとめることができM■ller教授と査読付き国際論文誌へ投稿作業中です。原子核とNMRレーザーの強さを決める係数について、私はこれまで、同大学はNZでも最大規模の学部数と学生数を誇る大学である(世界大学ラオーストリ           i6ンキングでも上位に位置する「名門」)。法科大学院では多くのスタッフが研究と教育に従事している。私が専門とする国際法についてもスタッフ4名以上と充実している。学生にはきめ細かい教育が実施されている。卒業生の多くは弁護士、裁判官、検事ほか公務員になる。もっとも人権や自然環境保護に尽力するNGOのリーガル・アドバイザーとなって活躍する卒業生が多い点に大きな特長がある。研究テーマ「テロリズムの国際法的規制」と密接に関係するで知られていなかったセシウム、リチウム、リン原子の係数を計測できました。研究の過程で壁がありました。計測結果が理論と合わず、新型コロナによるテレワークが始まりました。私は机上の頭脳労働のみで3か月間理論修正と検証を行いました。しかし多くの修正を考案しましたが欠点があり、諦めかけていたときテレワークが終わり、実験施設が再度利用可能になりました。セミナーに参加し、充実した研究生活を送っていた3月、突如NZでは第1次ロックダウン、つまり、全ての市民に対する自宅軟禁措置が実施された。大学(その他の小中高校も)は閉鎖された。オンライン講義が代替的な措置として行われるようになった。しかし技術的な理由で講義への出席を断念せざるをえ準の実験結果の間違いが判明しました。これは単純ミスではなく、すぐには気づけない難しいものでした。こうして再実験結果を理論解析してまとめることができました。もしコロナがなければすぐに解決したかもしれません。行動したら大きな悩みが簡単に解決した珍しい体験でした。しかし頭脳労働のおかげで二兎を得たわけです。リンツ市は新潟市より小さいのですが、近くで見ると青くないドナウ川の岸辺で、毎年開催されている文化の祭典アルス・なかった学生もいると聞いた。00日以上も市中無感染状態を世界に誇ったNZで、8月半ば、突如Covid■19患者が発見された。翌日以降、政府はオークランドについて第2次ロックダウンを命じた。政府によれば、Covid■19を「eli(根絶)」するためには「人の動きを止めること」が最良の策であるという。新たなロックダウンの下、市民は様々な制約の中で懸命に生きて行こうとしている。(もっとも、航空機も飛ぶか直前まで分からない!)。お世話になった方々へ「対面」でお礼を述べることが叶わないこと、それが唯一の心残りである。すると理論でなく基エレクトロニカやブルックナー音楽祭が外国人観光客を集めている点に感心しました。海外でしか修行できない研究分野と文化体験を得られた貴重な1年間でした。【NMR=核磁気共鳴】原子核の回転の強さを電磁波で測る手法の1つ【NMRレーザー】NMR装置で生ずるある種のレーザー理論に対する深い理解を得られました。第1次ロックダウン解除後1日本への渡航日が迫っている2mソーシャルディスタンスの標識 佐藤 若菜(国際文化学科・准教授)・(2020年5月29日〜5月31日)「衣装を通して示される『賢さ』:ミャオ族女性のライフコースの藤田 美幸(経営学科・准教授)・(2020年7月3日〜7月4日)「ICTが促進及び維持する健康・スポーツに関する行動変容―大学生の健康・スポーツ行動に着目して―」日本情報経営学会第80回全国大会(拓殖大学・オンライン)藤本 直生(国際文化学科・准教授)・(2020年6月13日〜6月14日)"Globalisation and Its Effects on Team-Teaching" Asian EFL ー(自治労新潟県本部)変容に着目して」日本文化人類学会第54回研究大会 (早稲田大学・オンライン)Journal Group's International Virtual TESOL Conference(Site Skills Training Campus, Clark, Philippins) 3)競争的資金獲得研究藤田 美幸(経営学科・准教授)・(2020年4月より新規〜2024年3月)令和2年度科学研究費助成事業若手研究「健康行動を規定するICTによる無意識的動機づけの研究:消費者行動の視点からの検討」 研究代表者 4)委員・社会的活動・記事・その他今井 裕紀(経営学科・講師)・(2020年4月より新規〜2022年3月)経営行動科学学会 監事、機関誌『経営行動科学』編集委員(運営担当)越智 敏夫(国際文化学科・教授)・(2020年8月1日より新規〜継続中)UXテレビ「まるどりっ!」時事解説・(2020年8月3日より新規〜継続中)BSNラジオ「四畳半スタジオ」時事解説小山田 紀子(国際文化学科・教授)・(2020年10月封切)映画解説「内戦下のアルジェリア社会」『PAPICHA』パンフレット、クロ佐々木 桐子(経営学科・准教授)・(2020年7月3日)IoT技術講習会「とっても身近なシミュレーション」テクノインスパイア(小中田 豊久(情報システム学科・講師)・(2020年7月3日)IoT技術講習会「データマイニングと人工知能」テクノインスパイア(小千谷藤田 美幸(経営学科・准教授)・(2020年4月1日より新規)新潟市財産経営推進計画委員・(2020年4月1日より新規)新潟市西区坂井輪図書館協議会委員・(2019年8月1日より継続)NOSAIコンプライアンス委員会委員藤本 直生(国際文化学科・准教授)・(2020年8月24日)Team-Teaching in a Global Context(ALT Training Online Blog)堀川 祐里(国際文化学科・講師)・(2020年6月より新規)社会政策学会春季大会企画委員ックワークス千谷市産学官連携推進員)主催(オンライン開催・Zoom)市産学官連携推進員)主催(オンライン開催・Zoom)NMR装置新潟国際情報大学 学報 国際・情報 令和2年10月発行 2020年度 No.3海外研修レポート

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