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ファストファッション普及と  ソーシャルメディアの関係入試・広報委員長 西山 茂入試が終わり新1年生を迎え入れたのはつい最近だと思っていた。ところがこの原稿を書いている今はもう6月下旬で、田の苗は伸び、日もすっかり長くなり、季節は本格的な夏に向かおうとしている。ただ、このところの天候は季節外れに寒かったり暑かったりで、地球の大気循環の異常を感じさせる。それも重大懸念事項であるが、「光陰矢の如し」もまた、重大懸念事項である。ウェーバー・フェヒナーの法則(以下、WFの法則)をご存じだろうか。これは、感覚の強度は物理的な強度の対数に比例するという法則だという。この法則は時間感覚にも当てはまるのではないかと私は思っている。この場合横軸は実時間で、縦軸は感覚時間である。年を取ると1年が早く感じるとはよく言われるが、これは、時間感覚にもWFの法則が適用されている結果なのだと信じている(ただし、関数が真の対数関数かどうかはわからない)。私のような年配者は、人生の先も見え、WFの法則で時間が無いと感じ、時間が貴重であると肌で感じる。しかし、私もそうであったように、若者は、感覚時間も長く、また、人生の残りの年数も多いため(今の大学生は60年以上ある!)、時間は無限にあるように感じ、無為に過ごしがちである。「芸術は長く、人生は短い」という言葉がある。感覚はどうであれ、時間は貴重である。若い人はこれがなかなか実感としてわからないと思うが(私もそうであった)、時間を大切にして、勉学に、遊びに一生懸命勤しんで欲しい。なぜ遠い外国の貧しい人々を支援する必要があるのでしょうか。国際協力をテーマとする3〜4年次のゼミナールでは、この本質的な問いに向き合い、貧困と開発(保健医療、教育、フェアトレードなどのエシカル消費)、紛争と平和構築などの分野における国際協力について研究しています。ゼミ生たちは、国際協力に関する理論と各種活動に関する専門的知見を習得し、優秀な卒業論文を執筆するために、研究テーマの決め方、文献・資料の探し方やまとめ方、学術論文の書き方という学術的な技法を学んでいます。研究テーマとして人気なのは、ファストファッションが抱える問題やフェアトレードなどのエシカル消費、企業のCSR活動、NGO/NPOによる支援活動などです。さらに、国際協力団体(TFT■NUISとフェアトレード推進団体NUIST)を立ち上げ、市民・学生という立場で日常的に取り組める国際協力の実践にも力を入れています。代表的な活動は、開発途上国の飢餓と先進国の肥満や生活習慣病の解消に同時に取り組むテーブル・フォー・ツー(TFT)への参加です。県内の大学で初めてTFTに参加し、毎月第3週に学生食堂でヘルシーなTFTランチ(410円)を販売。1今年5月までに2,495食分を支援しました。理論と実践を通して、ゼミ生たちはより公正で持続可能な世界をつくるために自分たちに何ができるのかを考え行動しています。国際文化学科4年 内藤愛香私は、「ファストファッション普及の要因と、ソーシャルメディアが与える影響」をテーマとして研究をしています。これまでファストファッションは、最新の流行を取り入れながら低価格に抑え衣料品として短いサイクルで生産、販売し消費者の間に普及してきました。さらに、近年はアパレルブランド側によるソーシャルメディアを利用した情報発信が盛んに行われ、その影響力は、とても大きなものです。今後は消費者のファストファッション購入の動向についてアンケート調査を行い、さらに深く研究を進めていきたいと考えています。 F            6湧源編集後記に代えてゼミ生の研究テーマゆう げんいそ新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成30年7月発行 2018年度 No.2佐藤 若菜(国際文化学科・講師)・(2018年6月~2020年3月)京都大学東南アジア地域研究研究所:共同利用・共同研究拠点『東南ア藤田 美幸(経営学科・准教授)・(2017年9月〜2018年8月)中部スノーボード協会 寄付金獲得「ウィンタースポーツツーリズム山田 裕史(国際文化学科・講師)・(2018年4月〜2021年3月)平成30年度科学研究費助成事業基盤研究(B)「アジアにおける独裁と民主主義の歴史的起源」(研究分担者) 4)委員・社会的活動・記事・その他内田 亨(経営学科・教授)・(2018年5月15日)「働き方改革は健康経営に従う:社員の健康が会社を強くする」『リスクマ上西園 武良(情報システム学科・教授)・(2017年12月1日より継続)にいがた産業創造機構(NICO)・㈱永塚製作所との共同研究「軽量小林 伊織(国際文化学科・講師)・(2018年5月12日〜6月23日)新潟国際情報大学オープンカレッジ『驚きの台湾:「あの島」の真業のグローバルビジネスの構築」ジア研究の国際共同研究拠点』「中国と東南アジアにおける政治経済的変容と女性の移動」・(2017年10月~2018年3月)新潟市中央区地域課提案事業 受託研究「中心市街地活性化研究・実−日本とアジアの比較研究−」践事業」・(2018年4月〜2019年3月)(財)電気通信普及財団 寄付金「デジタルとアナログを融合させたハイブリッドまちあるきの研究」ネジメントToday』Vol.108(10-13頁)型トングの研究開発」において人間工学的評価・改良を分担宇田 隆幸(情報システム学科・教授)・(2015年4月1日より継続〜2019年3月31日)公益財団法人図書館振興財団 専門書・学術書選書佐藤 泰子(国際文化学科・英語講師)・(2018年6月8日〜7月27日)新潟県シニアカレッジ新潟 実践講座(12単位)「まちかどふれ愛佐藤 若菜(国際文化学科・講師)・(2018年4月~)国立民族学博物館・共同研究員「人類学/民俗学の学知と国民国家の関係――20藤田 美幸(経営学科・准教授)・(2016年6月1日より継続)新潟コンベンション協会 地域内連携もてなし推進事業検討ワーキング委員・(2017年4月1日)新潟市西区自治協議会委員山田 裕史(国際文化学科・講師)・(2014年5月より継続〜2018年8月)独立行政法人 国際協力機構(JICA)による「カンボジア選挙相を探る旅』(全4回)(新潟国際情報大学・新潟中央キャンパス)・(2018年6月30日〜7月7日)新潟国際情報大学オープンカレッジ『英語で学ぶ「台湾」の魅力』(全2回)(新潟国際情報大学・新潟中央キャンパス)委員会 選書員英会話」コース講師(新潟県社会福祉協議会・新潟ユニゾンプラザ)世紀前半のナショナリズムとインテリジェンス」改革支援」プロジェクトに外部有識者として参加・(2016年5月より継続〜2020年5月)特定非営利活動法人 新潟国際ボランティアセンター(NVC)運営委員・(2018年4月〜2020年3月)「にいがた市民大学」運営委員(生涯学習センター・クロスパルにいがた)・(2018年4月23日)『西日本新聞』「民意映さぬ総選挙 カンボジア 政権が最大野党解党 米欧は支援中止 問われる日本の役割」にコメント掲載・(2018年5月13日~7月8日)新潟国際情報大学オープンカレッジ「市民としてかかわる国際協力Ⅰ」(全5回)(新潟国際情報大学・新潟中央キャンパス)も食のあ学た校り20給円食を1ア食フ分リとカし諸て国寄の付子しど、ズームアップ国際文化学科 講師 山田 裕史貧困と開発、紛争と平和、国際協力を考える研究室

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