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    2平山征夫 学生諸君、教職員、ご父母の皆さま明けましておめでとうございます。新しい年をいかがお迎えでしょうか。皆さまにとって本年がより良い年になりますよう心より祈念いたしますとともに、本学にとりましても新たな輝かしい歴史を付け加える年になりますよう願っております。どうぞ本年もよろしくお願いいたします。昨年は、経済的には世界・日本とも緩やかな回復基調で推移しましたが、政治的にはTPP交渉の大筋合意、安全保障体制改定など大きな出来事がありましたが、何よりも「イスラム国」によるテロ多発という極めて対応の困難かつ由々しい事件がありました。その背景についてはさまざまな指摘がされていますが、差別と貧困が大きな要因であることは否定できないでしょう。国際理解を学び研究している本学としても、この問題を強い関心を持って見守ってきた年でした。制などの改革が2年目を迎え、改革の意義をいっそう発揮し定着させる年でしたが、教職員の努力、ご父母の支援もあって一定の成果を上げられたと思っております。本年はその3年目、現在検討中の「中長期戦略計画」を本年度中にまとめ、さらなる改革に向けたスタートを切る年にしたいと考えています。それは「2018年問題」と言われている一段の少子化を控など地域により必要とされる存在を目指したいと思います。それには「大学は誰のため、何のためにあるのか」という存在意義の原点に帰るとともに、「高大接続」に続いて大学で学び、卒業して社会人となる「大社接続」にももっと役割を果たせる大学を目指すべきかと思っています。「地域が必要とする人材を地域で育てる」と同時に「地域に役立ちたい若者に活躍の場を提供する」にはどうしたらよいかが求められていると思います。安倍政権が打ち出した「一億総活躍社会の実現」がどんな方向を目指すものか分かりませんが、「地方消滅」対策として打ち出された「地方創出」が期待はずれであることからしても、「地域の持続」は国の事業を待つのではなく、地域自らの発想に基づいて自らの力で取り組んでゆくべきでしょう。その時こそ大学は「地域の中核」となる気概で、自らが存立する地域社会のため役立ちたいものです。え、本学の魅力をいっそう高め、学生や企業学長 さらなる改革で魅力を高め 地域に必要とされる存在に共生社会実現へ理解深める平山学長が大会実行委員長「大学は誰のために―あらためて考えよう」新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成28年1月発行 2015年度 No.4〈大会概要〉1962年に故ケネディ大統領の妹ユニス・ケネディ・シュライバー夫人が、自宅の庭を開放して開いたデイ・キャンプがスペシャルオリンピックス(SO)の始まり。オリンピックと同様に4年ごとに夏季・冬季の世界大会を開催している。 新潟大会は新潟市の朱鷺メッセ展示ホールと新潟アサヒアレックスアイスアリーナ、南魚沼市の五日町スキー場の3会場で開催。2017年オーストリアで開催される世界大会の日本選手団選考を兼ねている。実施競技はアルペンスキー、スノーボード、クロスカントリースキー、スノーシューイング、ショートトラックスピードスケート、フィギュアスケート、フロアホッケーの7種目。約700人が参加する。SOでは、活動に参加する知的障害者をアスリートと呼び、健康や体力増強、スポーツスキルの向上だけでなく多くの人々と交流し、社会性を育むことを目的としている。 私は現在、表題の冬季大会の実行委員長を務めています。2016年2月12〜14日の3日間、新潟市と南魚沼市で開催されます知的障害者の全国スポーツ大会です。 身体障害者のパラリンピックスは誰でも知っていますが、知的障害者のスポーツの祭典スペシャルオリンピックス(SO)はあまり知られておらず、苦戦しながら多くの市民・企業等の協力を得て目下大会開催に向けて最後の準備中です。 新潟でこの大会を開催しようと決意しましたのは、新潟県のSOの会長として知的障害者と健常者の共生社会実現への理解20周年を期して実施した2学部を深めていただくには、大会開催が一番と考えたからです。前回は3.11の翌年、福島があの被災の中から立ち上がって開催されました。それにも刺激され、われわれは県民の皆さまにアスリートの奮闘ぶりを見ていただくだけではなく、一緒にボランティア活動に参加していただき(これを私たちはMittoと呼んでいます)、共生体験を通じて知的障害者の純粋な人間性、優しさに触れていただきたいと願っているからです。 どうか大会を見においでください。その前に募金・ふるさと納税などでの支援にもご参加ください。力いっぱい、ひたむきにプレーする彼らの姿は感動と、何ともいえない温かい風を送ってくれるでしょう。「スペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲーム新潟大会」「スペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲーム新潟大会」新たな輝かしい歴史を刻む年に新たな輝かしい歴史を刻む年に

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