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2平山征夫 学生諸君、教職員、父母の皆さま新年おめでとうございます。新しい年を健やかにお迎えのことと思います。どうぞ本年もよろしくお願いします。 昨年は天候不順とそれに伴う災害が各地で発生した年でしたが、本学にとりましては21年目の新たなスタートを切った年でした。それは2学部への移行という本学建学以来の大きな組織改編のスタートでもありました。建学以来の悲願でした2学部制の達成により、本学の新しい歴史が始まったといってよいでしょう。そして20周年の最後の記念事業として、学生会館と食堂の拡張・リニューアルが完成し、後期から利用開始されキャンパスライフが一段と充実するなど有意義な年となりました。OBのみずき会から学生会館の前にお祝いとして記念に時計塔の寄贈を頂きました。この紙面を借りて御礼申し上げたいと思います。 学生会館が部活の活性化をはじめ学生生活の充実に大いに貢献することを期待しております。とくに学長としましては学生諸君による自主管理・運営をお願いしたこともあり、皆さんの自主運営により有意義な活用がなされることを強く願っています。 本年は2学部制になって2年目となります。新体制の定着・効果発揮が望まれる年になります。国際化と情報化という時代要請に的確に対応できる人材育成という建学の目的をより達成できますよう、各学部の専門性をいっそう高めるとともに、より人間性に富んだ人格形成を目指した教育内容の充実を図っていきたいと思います。そのため教職員一体となってこの目的に向かって力を合わせていきたいと思いますので、どうぞご協力のほどよろしくお願いします。 しかし、大学を取り巻く環境には一段と厳しいものがあります。少子化や地方経済の低迷が進むなど客観情勢の悪化に加えて、国の教育予算の配分が実績主義になってますうえ、大学運営面でのさらなる改革要請が強まっています。大学が自らの理念により魅力と特徴のある大学づくりを真剣にすることが求められています。本学が21年の歴史を踏まえて、この地で「知」の中核的存在としてその集積をどう発揮できるかもう一度考えてみる一年にしようと思っています。皆さんからも大いに知恵を出してください。あらためて大学が持っている「知」の資産を生かして、さらに地域になくてはならない大学を目指したいと思います。 昨年夏、私の尊敬する経済学者の宇沢弘文さんが亡くなられました。宇沢先生は「共通社会資本」という概念を主張され、地域にとって必要な資本として道路、病院などと並べて教育も挙げておられます。本学のような地方の私大はまさにそれにあたると思います。当然そこには「地域が必要とする人材は地域で育てよう」という社会資本としての役割があるからです。本学がその役割を真に果たす共通社会資本にふさわしい大学になるには国の要請にかかわりなく、自らが勇気をもって20年目に次ぐさらなる改革に取り組む必要があると考えています。そんな年にしたいと思いますので、皆さん一緒に力を合わせましょう。 平成26年度の秋の叙勲で平山征夫学長が旭日重光章を受章されました。県政の運営に奔走し、地域貢献と若者の人材育成に情熱を傾けるなど顕著な功績が評価されています。 平山学長は柏崎市出身で、横浜国立大から日本銀行に。新潟、仙台支社長を経て、佐川急便事件で知事が辞任し混乱に陥っていた県政の信頼回復を託されて平成4年に県知事に就き3期12年務めました。政治不信を回復し、相次ぐ災害、柏崎刈羽原発のトラブル隠しなど県政の難題に全力で対処、また本学開学にも尽力されました。 知事を勇退後は県土を担う人材育成に情熱を注ぎ、長岡技科大や事業創造大学院大学で「地域経営概論」「東アジア経済論」などを授業、平成20年4月に本学学長に迎えられました。 本学でも「地域経営」の講義を持つなどして、学生とは自然体で親しく接し、校歌を一緒に歌い、卒業生全員一人ひとりに握手して勇気と希望を持ち続けようと門出を祝福しています。学生たちには、主体的に学べ、考える力をつけようなどと常に語りかけ、人間性豊かな人格を形成し国際化・情報化社会で地域の中核の人材になれと激励しています。学長 新潟国際情報大学 学報 国際・情報 平成27年1月発行 2014年度 No.4 県政と人材育成に功績平山学長に叙勲・旭日重光章「「主主体体的的にに学学べべ」と」と2学部の「知」を集積 地域の中核になろう学生会館の活用 学生の自主管理に期待学生会館の活用 学生の自主管理に期待  学学生生たたちちをを激激励励勇気を持ち さらなる発展のスタートに

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