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■■った。3回開催されました。           (2002奪ノロシア/1畷簡幽分) 本学と新潟市民映画館「シネ・ウインド」との共催の公開講座「映画の中の市民社会」のセミナーが、本学新潟中央キャンパスで7,8月に 今回のテーマは「人間と国境」について。3本の外国映画作品を題材                          した。そうし                          た経緯も一因                となり、第2次世界大戦期、ソビ            一測  そう複雑な対立関係が生じ、軍事           ラ教   的な紛争へと至っていた。それは夏一蜻師断謂固蠣価パ炉㌶舵㌶μルク像  史的背景とロシア国内の当時の状                 映画『ククーシュカ」はこの第 19世紀初頭、ロシア帝国はスウ 2次世界大戦期のフィンランド北部、工ーデンから現在のフィンランド  ラップランドが舞台である。少数地方を獲得する。そのー00年後、 民族であるサーミ人女性アンニはロシア革命の最中にフィンランド  フィヨルド沿いの一軒家で独り暮           ル           プ学鍾鰯睾零屍社婁  ド際  エトヘの対抗上、ナチスドイツと   ;人閥と慶境  ン国           サ鵬 連合することになる。こうした歴  」..−    ア           レ  況がある。ヲクーシュカ ラツプランドの妖精』 は独立を果た           ソェトとフィンランドの間にはいっに7月23日は本学吉澤文寿助教授、8月2日は本学アレクサンドル・プラーソル教授、8月囲日には慶鷹義塾犬学出岡直也助教授が講演を行い 金東元一キム・ドンウォン一監督のドキュメンタリー映画『送還『送還日記』               日記』一原題『送               還』)は200               0年9月に朝      鮮民主主義人民共和国に送還されました。(を0◎3隼−鱒圖ゾ凄鑑閲30分)た。 1973年6月の「思想転向工われました。せて紹介された。 3回とも多数の市民が参加して講演に耳を傾け、活発な意見交換も行た非転向長期囚たちの映像記録である。非転向長期囚とは、強制的な思想「転向」に応じず長期間の獄中生活を強いられた政治犯のことであるが、彼らに30年以上の獄中生活を強要したのは韓国の軍事政権における強制転向制度であっ作班」の設置後、大田、光州、全らしをしている。そこへ厭戦的なフインランド兵ヴェイッコと、彼をドイツ兵と誤解したロシア兵イワンが逃げ込んでくる。アンニはサーミ語しか話さない。お互いに言葉がまったく通じないこの3人の間の生活が本映画の中心である。 それぞれ異なる文化的背景を持ちながら、どのように3人は意思を交わすのか。映画の多くのシーンを題材に多様な問題を説明。なぜ国境という人工的なものを人々は当然のように思い込むのか。またその国境によって人間はどのように区別されるのか。現代のロシア杜会におけるフィンランド人に対するステレオタイプなどもあわ州、大邸にある矯導所(刑務所のこと一で徹底した暴力などによる強制転向が実施された。この強制転向制度により、政治犯の約7割が「転向書」を書き、獄中死したものも多かったが、約1OO人が この制度は思想だけでなく、思想を持とうとする心を奪おうとするものであり、日本の植民地支配における法制度の「遺産」でもあ 韓国では軍事政権下で民主化運 まず独立以降のアルゼンチンの歴史の特徴を概観したうえで、移民杜会としてのアルゼンチンの人種構成を説明。特にスペイン系、イタリア系というマジョリティと、ユダヤ系、韓国系などのマイノリテイ、あるいはボリビア人やペルー人という外国人労働者の間には複雑な関係が存在する。ブエノスアイレスの商店街を舞台に映画でも描かれていたとおりである。 またアルゼンチンは民主主義を支えきれなかったという過去を持つ。他の第3世界諸国に比べて相対的「非転向」を貫いた。     (2008第/アル拶ンチン・仏・僥・スペイン念搾ノー鮭麗分Ψ哨僕と未来とブエノスアイレス』撮っている。られないことである。動をたたかった、いわゆる「386世代」を中心にこの映画が支持された。彼らは「内面の自由」を守り通した非転向長期囚たちを「先生」と呼んで尊敬し、 「転向」させられた者たちの挫折感に対して共感する。その一方で、金東元監督は北の体制への信頼を表明する韓国社会から疎外されてしまったするアルゼンチンは、一般的に「経済発展は民主化を推進する」という法則の例外である。クーデターや軍政を数多く経験してきたアル移管したが、その後のグローバル化やネオリベラリズム(新白由主養復しないままである。しかしそれらの経験の中から軍政を絶対的に否定し、民主主義を希求する「市民社会」の進展が見られる。  ・事 この映画の主人公はポーランド系ユダヤ人であるが、彼は映画の前半、ポーランド国籍を獲得しブ高い失業率やインフレなど、そうせざるをえないアルゼンチンの状況のせいでもあるが、個人が自覚的に他の国籍を選択するということは一般の「日本国籍人」には見「先生」たちと、連座制によって「先生」たちの家族や、いわゆる「拉北者」の家族たちとの軋櫟もに豊かでありながらファシズム化ゼンチンは1980年代に民政にの影響を受け、いまだに経済は回エノスアイレスを離れようとする。−−▲ね讐㎏硝㍗㌶㌫一一一一(■■■■■■■;■?=■I ■■■■) d:l■■I Ti■[■t!3   吉澤文寿新潟国際情報大学助教授lz■■ r,EI ---.■■ I■ 「映画の中の 市民社会」

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