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システム学科の卒業生の皆さん︑ご卒業おめでとう︒  本日︑多数のご来賓並びにご父母の方々にもご出席頂き︑第七回新潟国際情報大学卒業式を挙行できますこと喜ばしい限りであります︒この日を迎えられた卒業生のは︑卒業生の皆さんはもとより︑本学にとりましても誠に皆さんに︑またご父母の皆様に新潟国際情報大学の役員︑教職員を代表して︑心からお祝い申し上げます︒また︑本日ご出席のご父母の皆様には︑晴れの卒業式でご子弟を目の前にされ︑お喜びは如何ばかりかとご推察申し上げております︒  この度の本学の卒業生は︑情報文化学科一一八名︑情報システム学科一九三名︑合わせて三一一名であります︒このように希望と期待に溢れ︑前途有為の皆さんを送り出すことが出来ますのは新潟国際情報大学にとりましても大きな誇りであります︒  卒業生の皆さんが︑これから四年間と思った長い筈の年月も︑あっという間に過ぎ去ってしまったのではないでし■うか︒皆さんそれぞれに沢山の思い出があり︑数々の思い出は回り灯篭の絵のように︑皆さんの脳裡に浮かんして︑いよいよ実社会へと船出することになりました︒新でくることでし■う︒懐かしさは尽きぬことでし■う︒そしい人生に踏み出す喜びのほかに︑一抹の不安があるかもしれません︒これからの社会では嬉しいことも多いでし■うが︑悲しいことや淋しく感じることもあるでし■う︒しかし皆さんは若いのです︒強い信念と覚悟を持って︑何事にも怯まず︑恐れず︑努力して自らの素晴らしい人生を作り上げて下さい︒  ご存知のように︑本学は昨年開学十周年を迎え︑幾つかの記念すべき事業を持つことが出来ました︒一方︑大学の外を見ますと︑私立大学︑特に地方の私立大学をめぐる環境は徐々に厳しさを増しつつあります︒好むと好まざるとに拘わらず本学もその波を乗り越えなければなりません︒卒業生の皆さんが︑卒業して本当によかったと思い︑誇りに思うことが出来る大学であるべく︑教職員の皆さん︑在校生の皆さんともども︑本学発展のため努力しなけらの貴重な経験を通して︑本学並びに後輩諸君のため︑積ればと思っておりますが︑卒業生の皆さんからも︑これか極的に助言を頂きたいと思っております︒同窓会にも是非ご出席下さい︒新しい新潟中央キ■ンパスには同窓会室が出来ました︒遠慮なくご使用下さい︒  二十一世紀に入り情報技術は勿論のこと︑生物細胞技術︑超微細技術及びこれらに関連する分野でのグローバルな進歩には目覚ましいものがあります︒他の分野でも変化は急速であります︒そして︑二十一世紀は﹁知識と教育の時代﹂とも言われています︒時の流れに取り残され︑自らの在る場所を失うことのないよう︑生涯を通じての学習を心がけて下さい︒皆さんの本学における学習や研究は︑生涯学習の中で最も重要な︑最も基本的な︑最も時間とエネルギーを要したものとなるかもしれませんが︑自らの生涯学習の一課程であったと思って下さい︒  皆さんの多くはこれから社会人として︑組織の中で暮らすわけですが︑この機会に二︑三お話ししておきたいと思います︒  第一は︑日記帳でも︑毎日身につけている手帳でもよいの思った事などを記録しておく事をお奨めします︒そして︑ですが︑気についた事︑大変よいと思った事︑大変悪いとこれからの人生の中で︑時には立ち止まり︑経過した道を振り返り︑この途中で書き留めた記録も参考とし︑反省し︑その後の自己の改革︑発展に役立たせることが出来ます︒  第二は︑自らの強みを知る事です︒自分で知っている積もりでも︑違っている場合も少なくありません︒寧ろよく知っているのは弱みの方かもしれません︒大学での学業成果やそこまでの仕事や研究での経過を振り返り︑時には他人の意見も聞き︑自らの強みを知り︑その強みを仕事や研究の上で生かして下さい︒  第三は︑自らの仕事や課題の中で︑何が集中して行うべき事か考えるのは大切な事です︒同時に二つの仕事を手がけ︑“二兎を追う者は一兎をも得ず”の結果となる事もあります︒勿論︑三つの仕事を抱えて一度に優れた結果を得られる人も稀にはあります︒樂聖モーツァルトは幾つかの編曲を同時に進める事が出来たそうで︑聖徳太子にも仕例外に近いのではないでし■うか︒バッハ︑ヘンデル︑ハイ事上では同じ能力があったようですが︑このような人達はドン︑ベルディは多作であっても︑一度に一曲だけ作り︑一曲を作り終えてから︑あるいは一時脇に置いてから新しい曲に取り掛かったそうです︒  ところで︑二十世紀後半での東西冷戦は二十世紀の内に終えましたが︑予想されていた如く︑二十一世紀になりましても︑地球上では絶え間なく紛争が起きています︒サミュエル・ハンチントンの言う﹁文化の衝突﹂が総ての紛争の原因とは言えないでし■うが︑二つの異なる集団がお互いの立場に理解を示し︑互譲の精神を持って︑話し合い︑行動しなければ︑いつまでも根本的な紛争の解決は得られないことでし■う︒幸い私達は先達の努力によって得られた平和なこの国に住んでいます︒住み慣れますと平素は気づくことが少ないでし■うが︑心の片隅には平和の国に住めることへの感謝の念を持ちつつ︑社会への貢献に務めてほしいと思います︒  今年の元旦は︑新潟市内は雪もなく晴天で︑嬉しいことでしたが︑矢張り小寒から大寒にかけて︑雪も積もり︑吹雪に見舞われました︒そしてようやく今︑喜びの春を迎えています︒梅の花から桜の花へと移り変わり︑本学の校庭の桜が咲き誇る頃には︑皆さんはもう新しい社会人として︑沢山の抱負と夢を持ち︑溌剌と活躍していることでし■う︒中国の韓愈の言葉に﹁鶴れいは天生ならず︑変化す す︒  これから諸君が生きていかれる社会は決して甘いものではありません︒むしろ戦後最も厳しい経済環境の中での船出になるかも知れません︒就職指導の先生方はじめ︑全教職員のご活躍により︑幸いにも本学の就職内定率は︑全国的に見ても高い水準にあります︒しかしながら日本経済の不況により︑景気の低迷が続き︑今後の明るい材料はなかなか見当たりません︒しかしこれが現実です︒どうか諸君が今日まで学び︑培った力を遺憾無く発揮し︑ひるむことなく己の道に邁進されんことを切に念願するものです︒中国のことわざに﹁去る日の多くを苦しまず︑只求めよ失う日の少ないことを﹂というのがあります︒﹁ああ︑今日も一日が終わってしまった﹂﹁今年も一年が終わった﹂といって︑時の流れの早いことを悲しんだり︑嘆いたりしないで︑失う日︑つまり後悔する日ができるだけ少ないよう味です︒ 努力し︑充実した日を送れるよう頑張りなさい︒という意 そしてもう一つ︑諸君には﹁若さ﹂という何物にも代え難い財産が有ります︒失敗を恐れぬ若さ︑未来を創造する若いエネルギー︑諸君に与えられた最高の宝ものです︒実社会で働くうえで︑存分に発揮して下さい︒それが諸君の足跡となり︑後に大勢の新潟国際情報大学の後輩が続き︑歴史︑伝統を重ねることとなるのです︒  本学は昨年の六月に開学十年を迎えることができました︒大学設立に向けてご支援いただいた多くの方々︑及びこの十年を支えていただいた方々に心から感謝と御礼を申し上げます︒  またこの十年を機に︑新たに新潟市の市街地に新潟中央キ■ンパスを設置いたしました︒大学の授業は勿論のこと︑地域に開かれた大学としての役割を果たすべく︑公開講座や生涯教育を一層充実させるよう︑全力で取り組ん キ■ンパスの一階と︑外の公園には︑佐渡の彫金家で︑四で参ります︒ 月より東京藝術大学副学長になられる︑宮田亮平先生によるイルカの大作が設けられ︑学生が大海原に飛躍し︑目標に向かって前進する姿がイメージされた作品となっております︒これは十周年にあたり︑父母会から寄贈されたものであります︒二階には同窓会室も設けられており︑卒業後も皆さんが交流の場として︑大いに活用していただきたいと願っております︒  ご参列のご父母︑ご来賓の皆様も是非共ご利用下さい︒そして何なりとご意見︑ご要望をお寄せいただきたいと存じます︒  十八歳人口の激減や国立大学の独立法人化等により︑私立大学の経営も益々厳しくなりますが︑今後も学校法人として︑教育現場でご活躍いただく先生方と共に︑改革︑研鑚を重ね︑特色ある大学づくりを目指して精進して参ります︒  開学十年の記念すべき良き日に卒業される︑若い諸君の新たな門出にあたり︑さらなるご活躍を祈念申し上げ︑お祝いの挨拶といたします︒ 平成十六年三月二十三日 学校法人 新潟平成学院理事長 小澤辰男 るは琢ほうにあり︒﹂とあります︒﹁立派な鶴の羽も天が与えたものではなく︑日頃から自分の嘴で整えて形作ったものである︒﹂と言うことを意味しています︒皆さんが求めて努力し︑自ら考え︑行動し︑それぞれに悔いることのない豊かな人生を作り上げますよう祈念致しております︒  最後に︑皆さんのご卒業を心からお祝い申し上げると共に︑皆さんの前途に幸多かれと祈り︑皆さんを送る詞と致します︒ 平成十六年三月二十三日        新潟国際情報大学長 武藤輝一 ステム学科一九三名︑計三一一名の諸君卒業おめでとう︒  本日ここに第七回︑平成十五年度卒業式が挙行されるにあたり心からお祝い申し上げます︒また︑ご列席のご父母の皆様︑教職員の皆様︑本当におめでとうございます︒  さらには︑理事︑評議員の皆様︑卒業生をご採用いただいている企業の代表者の皆様︑本学のOB教員︑同窓会役員の皆様︑大変お忙しいなか︑ご臨席を頂き︑誠に有難うございます︒  振り返りますと︑今から十四年前﹁環日本海時代をリードする新潟の地に︑ロシア・中国・韓国の言葉や文化が学べる大学を作ろう﹂︑﹁益々進む情報化の新しい時代に︑コンピュータネットワークをはじめとする情報活用法を学べる大学をつくろう﹂﹁そして文系・理系といった枠を外し︑トータルで学ぶことで国際化・情報化に対応できる若者を育てよう﹂︒そんな構想のもと︑新潟県︑新潟市はじめ多くの方々のご支援をいただき︑平成六年に本学が開学いたしました︒そして六年後の平成十二年四月に諸君が入学し︑本日卒業の日を迎えた訳であります︒  この四年間︑諸君は情熱あふれる︑優秀で個性豊かな教授陣と恵まれた教育環境のなかで︑刺激的ななかにも充実した学生生活を送られたことと思います︒そしてあらゆる事象に対応できる能力を培ってきました︒大学という村はこれで卒業ですが︑今後は︑さらに大きな人生の海原でより充実した日々を送っていただきたいと念願しま  本日︑卒業を許可された情報文化学科一一八名︑情報シ  新潟国際情報大学︑情報文化学部︑情報文化学科︑情報

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